2点差で勝利を捥ぎ取ったシクサーズ
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ハーフタイム時で、フィラデルフィア・セブンティシクサーズのエース、ジョエル・エンビードは5本のシュートを放って1本のみの成功と、いつもの彼らしさが無かった。スコアも50-61でリードを許していた。
迫力満点のブロックに加え、12得点を挙げてはいたが、そのうち10点がフリースローだった。シュートを外して悔しさを嚙み殺すエンビードの表情が印象的であった。
1月29日にサクラメント・キングスを迎えたホームゲームには、2万380人のシクサーズファンが詰め掛けた。2日前のロスアンジェルス・レイカーズ戦に続き、チケットは完売である。
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Tipoffのおよそ24時間前からフィラデルフィアは吹雪に見舞われ、ところによっては30センチ近い雪が積もった。その影響なのか、会場のセッティングが遅れ、試合開始の90分前に若手選手がコートでシュート練習を始めた際にも、担当スタッフが必死でコートサイドに椅子を並べている状態だった。メディア用の机が運ばれ、記者の名が書かれたプレートが置かれたのは、Tipoff62分前という異例の事態が生じていた。
私が記者席に座った20分後、エンビードがコートに現れ、黙々とシュートを放つ。8分間シュートを打ち続けると、213センチの背番号21は小走りに控室に消えた。
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スロースタートとなったエンビードだが、3Qから本領を発揮し始める。このQはフルに12分間プレーして、17得点、6リバウンド、2アシスト。
エンジンが掛ったエンビードをキングスの面々が封じるのは至難の業で、同Q終了時に2点差まで追い上げられる。
![タイリース・ハリバートン](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/t/iwiz-yn/rpr/soichihayashisr/00279750/image-1643520121673.jpeg?fill=1&fc=fff&exp=10800)
キングスも、38ゴール、7アシストの活躍を見せた2年目のPG、タイリース・ハリバートンを中心に、速く効果的な攻撃を見せたが、一歩及ばす。103-101でシクサーズが地元ファンの声援に応えた。
![タイリース・マクシー](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/t/iwiz-yn/rpr/soichihayashisr/00279750/image-1643521083816.jpeg?fill=1&fc=fff&exp=10800)
今のキングスは、若手に経験を積ませながらチームを構築する過程にある。一方でシクサーズも2年目のPG、タイリース・マクシーが好調を維持している。ハリバートンもマクシーも共に21歳で背番号0。今後が楽しみな逸材だ。
![シモンズ問題はいかに決着するか](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/t/iwiz-yn/rpr/soichihayashisr/00279750/image-1643521277920.jpeg?fill=1&fc=fff&exp=10800)
さて、シクサーズのPGと言えば、トレードを主張して今季1度もプレーしていないベン・シモンズの去就が気になる。噂の域を出ないが、キングス入りするという説もある。ハリバートン、マクシーに影響は出ないだろうか?
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結局、この日のエンビードは34分55秒のプレーで、36得点、12リバウンド、6アシストをマークし、終わってみれば18本中10本のシュートを決めていた。昨シーズンはゲーム中に膝の痛みに顔を歪めることもあったが、現段階では再発していないようだ。
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勝てそうな展開であったにもかかわらず、2点の差で今季33回目の黒星を喫したキングスの暫定指揮官、アルヴィン・ジェントリーは試合後の記者会見で語った。
「やはり、エンビードの存在は大きいですね。賢いし、強い。私は勝つために出来うること、全てにトライしました。チームを刺激し、選手同士が互いに感謝し、理解し合い、尊敬し合って、総力をあげて闘いました。でも、実らなかった…。だからと言って、我々は絶対に諦めませんがね」
Tipoff時に雪は止んでいたが、フィラデルフィアではあちこちで車が雪にタイヤをとられ、動かなくなっていた。シクサーズ本拠地の真横を走る高速道路、I-95の路上でも事故が多発した。そんななかでアリーナに辿り着いたファンたちは、歓喜に震えながら帰路についた。
セブンティシクサーズは、フィラデルフィア市民の後押しを受けて、さらに後半戦で燃え上がるか?