台風3号が発生し北上か、再び梅雨前線を刺激するおそれも
台風3号が発生へ
フィリピンの東海上に発生していた低圧部が、きょう6日(火)午前3時に熱帯低気圧に変わり、それとともに気象庁からこの熱帯低気圧が24時間以内に台風へ発達する見込みとの情報が発表されました。発生すれば台風3号となります。(関連記事)
熱帯低気圧あるいは台風3号が北上するフィリピンの東海上は、先日の猛烈な台風2号が通過するまでは広く30度以上ありましたが、台風2号が海をかき回した影響で、やや海水温は下がり、現在は28度前後となっています。
このため、今後発生が予想される台風3号は、台風2号のように極めて発達するようなことはないものの、それでも次第に暴風域を持つ台風として、週末には沖縄の南方海上へ北上してくる予想です。
一方、台風2号と似通っているのが速度がとても遅く、進路がハッキリとしないこと。5日後の11日(日)午前9時の予報円は、直径が約1400キロもあり、早く北上すればもう台風の中心が那覇や石垣島に近づく可能性がある一方、遅く進めば、まだフィリピンの東にある可能性もあり、また東へ進めば、日本の南へ北上している可能性もある状態です。
週末以降の動向にはかなり不確実性を伴いますので、今後も最新の情報を確認してください。
再び前線を刺激するおそれも
上図は11日(日)朝の台風や前線に伴う雨雲、太平洋高気圧の予想です。あくまでも一つの計算ではありますが、発生が予想される台風3号の雨雲が沖縄の南へ北上し、これとは別に梅雨前線に伴う雨雲が本州付近で東西にのびる予想となっています。
台風の暖湿気が前線付近に流れ込めば、再び前線の活動が活発となるおそれがあり、さらに前線の位置が北側へずれれば、再び本州付近で激しい雨が降る心配も出てきます。今のところ、先週末に線状降水帯が相次いで発生した台風2号の時ほど危険度が上昇するような計算は少ないものの、太平洋側で総雨量が100ミリ~200ミリ程度の大雨を予想する計算も多いことから、油断できません。
また週末の雨より早く、あさって8日(木)から9日(金)にかけても、梅雨前線の影響により、太平洋側で大雨となるおそれがありますので、併せて、注意、警戒が必要です。
今後も発生が予想される台風3号や梅雨前線の動向に十分ご注意ください。