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ツインズとホワイトソックスが球団売却!? 一方、エンジェルスは…

宇根夏樹ベースボール・ライター
コリー・リー(左)とマックス・ケプラー Jul 8, 2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 ミネソタ・ツインズを所有するポーラッド家は、10月11日に、球団を売却する意向を発表した。1984年以降、ツインズの筆頭オーナーは、カール・ポーラッド→ジム・ポーラッド→ジョー・ポーラッドと変遷してきた。

 売りに出ているのは、ツインズだけではないようだ。ジ・アスレティックのブリタニー・ジローリによると、シカゴ・ホワイトソックスの筆頭オーナーであるジェリー・ラインズドルフは、球団の売却について、デーブ・スチュワートが率いるグループ、「スモーク34」と話し合っているという。

 ラインズドルフは、1981年にホワイトソックスのオーナーとなった。スチュワートは、メジャーリーグ通算168勝の投手だ。1987~90年にオークランド・アスレティックスで4シーズン続けて20勝以上を挙げ、1989年のワールドシリーズではMVPに選ばれた。ホワイトソックスでプレーしたことはない。

 ツインズとホワイトソックスは、ア・リーグ中地区に属している。今シーズンは、82勝80敗と41勝121敗を記録し、地区4位と5位に位置した。同地区のあと3チームは、いずれも、ポストシーズンに進出した。

 ポーラッド家の所有となってから、ツインズは、1987年と1991年にワールドシリーズを制した。ホワイトソックスは、2005年に、88年ぶりのワールドシリーズ優勝を飾った。

 最後のポストシーズン進出は、両チームとも、そう遠くない。ツインズが2023年、ホワイトソックスは2021年だ。どちらのシーズンも、同地区の他4チームは負け越した。ディビジョン・シリーズでヒューストン・アストロズと対戦し、1勝3敗で敗退したことも共通する。

 現時点で最もポストシーズンから遠ざかっているのは、ロサンゼルス・エンジェルスだ。2014年の地区優勝が最後。2016年以降は、勝ち越したシリーズもない。今シーズンは、それまで最も多かった1968年と1980年の95敗を超え、100敗まであと1敗に近づいた。

 エンジェルスの筆頭オーナー、アルトゥーロ・モレノは、2022年の夏に球団の売却を検討していることを発表し、翌年1月に撤回した。今のところ、再び売りに出すつもりはないようだ。オレンジ・カウンティ・レジスターのジェフ・フレッチャーとMLB.comのレット・ボーリンジャーによると、レギュラーシーズンの終了後、モレノは、2025年のポストシーズン進出をめざす、と語ったという。

 ワシントン・ナショナルズの筆頭オーナー、マーク・ラーナーも、モレノの数ヵ月前に売却の意向を表明したが、今春、売らないことにしたとコメントしている。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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