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「さっきも言ったよ」と言わないで じいちゃんの心が泣いてしまうよ【介護漫画】ミツじいちゃんとぼく 1

↓YouTubeでは『作者の読み聞かせ音声付き』動画を見られます。

ミツじいちゃんは 87歳。

ぼく、7歳。小学校1年生だ。

ミツじいちゃんは、自分が何歳か、分からなくなってきたらしい。

じいちゃんは 「もう数えるのやめた」

なんて 言ってるけど。ぼく知ってるよ。

じいちゃんは「認知症」になってる。

お母さんから 教えてもらったよ。

覚えるのと、思い出すのが ちょっぴり苦手だから、

「さっきも言ったよ」と、

「なんで覚えていないの」は、

言わないであげてね。

と、お母さんが言っていた。

じいちゃんは ずっと昔のことは覚えていて、

ぼくに ずっと昔の話をしてくれる。

何回も聞いて、

同じ話で 覚えちゃったこともあるけど。

ミツじいちゃんの むかしばなしを聞く時間が だいすきだ。

認知症のじいちゃんは、最近のことは覚えられません。ついさっき、ご飯を食べたことも忘れてしまいます。でも、昔のことは、よく覚えています。
じいちゃんは、忘れてしまう不安と共に生きているんですね。
じいちゃんの昔話が好きだと言って、寄り添ってくれる、”ぼく”の存在が、じいちゃんの笑顔の秘密です。

介護福祉士として通所介護(老人デイサービスセンター)や訪問介護(ホームヘルパー)の現場で働いてきました。研究会での発表や、学術誌へのケースレポートの投稿なども積極的に行なっています。また、子どもの頃から好きだった漫画やイラストを描くことで、認知症の知識や介護のコツをわかりやすく伝えることを心がけています。

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