「さっきも言ったよ」と言わないで じいちゃんの心が泣いてしまうよ【介護漫画】ミツじいちゃんとぼく 1
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ミツじいちゃんは 87歳。
ぼく、7歳。小学校1年生だ。
ミツじいちゃんは、自分が何歳か、分からなくなってきたらしい。
じいちゃんは 「もう数えるのやめた」
なんて 言ってるけど。ぼく知ってるよ。
じいちゃんは「認知症」になってる。
お母さんから 教えてもらったよ。
覚えるのと、思い出すのが ちょっぴり苦手だから、
「さっきも言ったよ」と、
「なんで覚えていないの」は、
言わないであげてね。
と、お母さんが言っていた。
じいちゃんは ずっと昔のことは覚えていて、
ぼくに ずっと昔の話をしてくれる。
何回も聞いて、
同じ話で 覚えちゃったこともあるけど。
ミツじいちゃんの むかしばなしを聞く時間が だいすきだ。
認知症のじいちゃんは、最近のことは覚えられません。ついさっき、ご飯を食べたことも忘れてしまいます。でも、昔のことは、よく覚えています。
じいちゃんは、忘れてしまう不安と共に生きているんですね。
じいちゃんの昔話が好きだと言って、寄り添ってくれる、”ぼく”の存在が、じいちゃんの笑顔の秘密です。