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異次元の天才・藤井聡太二冠(18)VS前叡王・永瀬拓矢王座(28)5月31日、叡王戦本戦2回戦

松本博文将棋ライター
(記事中の画像作成:筆者)

 5月31日。東京・シャトーアメーバにおいて第6期叡王戦本戦トーナメント2回戦、藤井聡太二冠(18歳)-永瀬拓矢王座(28歳)戦がおこなわれます。

 藤井二冠は今期、八段予選を突破して本戦に進出しました。1回戦では行方尚史九段に勝っています。

 永瀬王座は前叡王の立場。前期七番勝負では豊島将之現叡王と歴史的な死闘を繰り広げました。

 リターンマッチを目指す今期。永瀬王座は本戦1回戦で小学生時代からのライバル・佐々木勇気七段と対戦し、勝ちました。

 藤井二冠の今年度成績は4勝1敗(勝率0.800)です。

 藤井二冠はこれから棋聖戦五番勝負と王位戦七番勝負、ダブル防衛戦の開幕も控え、目のくらみそうなハードスケジュールが待ち構えています。さらにその上で叡王挑戦ともなれば、いったいどうなることでしょうか。

 永瀬王座は今年度5勝3敗(勝率0.625)。棋聖戦、王位戦ともに挑戦権争いの有力候補でしたが、いずれも敗退しています。

 藤井二冠と永瀬王座の過去の対戦成績は藤井3勝、永瀬1勝です。

 半年前の王将戦リーグでは永瀬王座が勝ち、挑戦権獲得へとつながりました。

 藤井二冠は永瀬戦の敗北からすぐに立ち直り、そのあとは公式戦19連勝達成。今年度、深浦康市九段に敗れるまで半年間無敗でした。

 どちらが叡王挑戦権を獲得しても納得感のある、タイトルホルダー同士の豪華カード。対局は10時に開始されます。持ち時間は各3時間。昼食休憩をはさんで、通例では夕方頃に終局となります。

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)など。

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