箱根駅伝着用シューズはアディダス1位、アシックス2位でナイキを逆転! 社長が語るアシックスの躍進理由 #専門家のまとめ
箱根駅伝(第101回東京箱根間往復大学駅伝競走)が1月2日、3日に開催された。青山学院大が総合優勝・2連覇を達成。駒澤大が復路優勝で意地を見せ総合2位、大学駅伝3冠を狙った國學院大は往路6位から3位まで上げ底力を発揮した。青学の大会新記録に加え、4区間・6人が区間新を記録するなどレースの高速化が顕著だった。陰の立役者は高機能化するランニングシューズの存在だ。メーカー別着用率の速報記事と、アシックスの富永社長が語るシューズ&業績の躍進理由を聞いたインタビュー記事を紹介する。
ココがポイント
エキスパートの補足・見解
アシックスは海外売上高が8割強という真のグローバル企業だ。アパレル・スポーツ業界の中でも屈指のサステナビリティ先進企業でもある(アパレル・フットウェア・テキスタイル業界の環境・労働などサプライチェーンの課題解決を目指す米国のNGOの創設メンバーとして貢献。温暖化抑止のザ・ファッション・パクトにも日本企業として初参加など)。2024年には好業績が続き、株価が3倍近くに続伸。時価総額は1兆円を突破するだけでなく、2兆4000億円にまで急増した。
トップアスリート向けに開発した商材を基に一般向けにも波及させていく「プレミアムプロダクト戦略」や、ランニングやテニスを強化する一方で、水泳から撤退し、野球では用具を止めてシューズにフォーカスするといったカテゴリーや展開地域など事業の「選択と集中」、そしてDXを推進しデータを最大限に活用した「無駄のない利益重視型の経営」等を実践。昨年5月には経産省の「DX銘柄2024」グランプリ企業に選出された。マラソン大会のエントリーアプリなどをM&Aして顧客接点を増やしてLTVを創出。コミュニティ化やエコシステムの確立を目指しているのも特筆ポイントだ。