【保護者必見】学級閉鎖って実際どうなるの?約20年間の教師経験からお伝えします
「えっ、明日から学級閉鎖!?」
ある年、私が担任をしていたクラスで朝、3人の欠席連絡から始まり、午前中に2人が早退。翌日には7人に増え、学級閉鎖が決まりました。保護者の方から「急な学級閉鎖で仕事を休まないといけなくて...」「学習の遅れが心配で...」という声を聞きました。
今回は、約20年間、小学校の教師として経験してきた学級閉鎖の実際のところを、お話ししたいと思います。
いつ学級閉鎖になるの?
毎朝8時、職員室では各担任が欠席連絡を確認しています。私の学校では、以下のような場合に、すぐに管理職と養護教諭を交えた対策会議を開いて話し合い、学校医さんへ相談をします。
- クラスの2割(6~8人くらい)のお子さんが同じような症状で休んでいる
- インフルエンザや新型コロナの陽性者が確認された
- 同じ症状の発熱や体調不良者が急に増えてきた
当時の私のクラスでは、その日の午後から3日間の学級閉鎖を決定。すぐに保護者の皆さまへ連絡しました。
学校ではどんな対応をしているの?
1. まず連絡網が動きます
学校からメールが届き、必要な場合は担任から電話で詳しい説明をします。学級通信の臨時号も発行して、対応の詳細をお知らせします。
2. 学習はどうなるの?
学級閉鎖中の学習について、学校によって対応が違います。それぞれのクラスの状況に応じて判断しているんです。
【課題が出る場合】
体調に無理のない範囲で、基本的な学習を心がけます。
- 教科書を読む
- 習った範囲のドリルを解く
- 読書を楽しむ
【課題が出ない場合】
感染状況や体調を考慮して、あえて課題を出さないことも。その時は、
- しっかり休養をとる
- 体調が良くなってから少しずつ
- 元気な時は、今までの復習
【学習のことで心配なときは】
まずは担任の先生に相談するとよいでしょう。「漢字の練習、どのくらいやらせたらいいですか?」「算数の宿題はどうしましょう?」など、お子さんの体調や様子を伝えながら、担任の先生と一緒に考えていきましょう。
一番大切なのは、お子さんの体調です。課題のことは心配されるかもしれませんが、まずはゆっくり休養を。学校が再開したら、みんなで少しずつ取り戻していきますから。
3. 保健室との連携
養護の先生が中心となって、以下のような対応をしています。
- 欠席しているお子さんの症状を記録
- 地域の感染状況を確認
- 校内の消毒作業の指示
いつ再開できるの?
「3日間の予定が5日間に延びちゃった...」なんてこともあります。以下の条件が整ったら、再開のお知らせをします。
- 新しい感染者が出ていない
- 熱などの症状のあるお子さんが減っている
- 保健所と相談して安全が確認できた
学校が再開したら?
学校はお子さんの体調を第一に考えています。
- 健康観察を丁寧に行っています
- 学習の遅れは、少しずつみんなで一緒に取り戻していきます(心配であれば担任の先生に連絡をしてください)
- 教室では換気や消毒も念入りに行っています
まとめ
学級閉鎖は、突然で戸惑うことも多いと思います。でも、お子さんの健康と、クラスのみんなの安全を守るための大切な時間です。ご家庭でも、無理のない範囲で、体調管理と基本的な生活リズムの維持にご協力いただけると嬉しいです。