【遠賀郡岡垣町】お腹にやさしいグルテンフリーの米粉パン・菓子工房「やさしい月」開業から1周年
岡垣界隈のママさんたちに大人気の米粉パン・菓子工房「やさしい月」が、2022年5月15日に開業してから、今日で丸一周年を迎えました。
多くの人たちからの要望により開業することになった同店。地元のみならず、遠方からのお客さんも多いと聞きます。
今回は、そんな「やさしい月」店主の毛利知絵さんに、お話を伺いました。
自宅庭のガーデンルームを菓子工房に
元々自宅で「おうちパン教室OKAGAKI」を開いていた毛利さん。そのあまりの美味しさに、「販売もしてほしい!」と多方面から声を掛けられるようになります。
そうなると必要になるのが『菓子製造業許可』というもの。取得するには工房が必要です。
「お菓子工房も自宅でできたらいいなぁ」とは思うけど、何から始めればいいのかも分からない。そんなときに知人から、「おうちの庭にガーデンルームを作って、そこをお菓子工房にするのはどう?」との提案を受けます。
「それまでは、『いつか工房も持てたらいいなぁ』くらいに思ってたんですけど、せっかくいろんな人から声をかけてもらったんだし、『やるなら今だ!』と思って。当時は、自分でもびっくりするくらいのスピード感と決断力でしたね(笑)」
と毛利さんは言います。
このガーデンルームを菓子工房にするという取り組みは全国的にも珍しいらしく、建設に携わった「庭づくり専門店シャイニーガーデン」は、「LIXILエクステリアコンテスト2022」のエクステリアと家族の幸せ部門で「ニコニコ大賞」を受賞しました。
さらに毛利さんがガーデンルームでの菓子製造業許可を取得したことで、「おうちパン教室OKAGAKI」の認定講座を受けた生徒たちも、その場で製造販売までのノウハウを学べるようになったと言います。
「販売もしてほしいという声を受けての菓子工房だったけど、結果的に生徒さんたちにとっても大きなチャンスになったし、思いがけないところでの嬉しい話もたくさん聞けたので、本当に作ってよかったなと思います」。
米粉パン・菓子工房「やさしい月」に込めた想い
ちなみに「やさしい月」というお店の名前は、毛利さんの長女「優月(ゆづ)」さんの名前からとったものなんだそう。
「月の満ち欠けのように、どんなことにも臨機応変に、柔軟に生きてほしい。そして月明かりのように、みんなを優しく照ら存在であってほしい。そう想って娘に名付けたんですけど、これって今の私の環境にも言えることだなと思って、お店の名前にしてみたんです」。
お母さんの隣でそんな想いを聞きながら、どこか誇らしげな顔をしていた優月ちゃんは「ケーキ屋さんになるのが夢」だと教えてくれました。普段たくましいお母さんの背中を見て育っているだけあって、「アイスケーキ作るよ!」と宣言する彼女の意思には、力強いものを感じます。
優月ちゃんが作るアイスケーキ、楽しみですね。
もっとたくさんの人に出来たて米粉パンを届けたい
最近は、いろんなところで米粉関連のお店が増えてきたなと感じていた筆者なのですが、「それでもまだまだ少ない」と毛利さんは言います。
「米粉パンは小麦アレルギーの人たちだけではなく、グルテンフリーを意識した健康志向の人にも人気なんです。でも、そんな人たちが『欲しい!食べたい!』と思っても、すぐ手に入るほどのお店が充実していないのが現状です」。
だからこそ、「使命を感じる!」とも話す彼女。
「菓子工房をオープンしたことで販売もできるようになったけど、私自身はこれからも講師業に重点を置いて活動していきたいと思ってます。私一人がどんなに頑張って作っても、みなさんの元に届けるには限界があるので、作り手を増やすことが大事かなって。みんなが『米粉パンを食べたい』と思ったときに、いつでも手軽に食べられるような環境を作っていけたら本望ですね」。
現在、毛利さんが作る米粉パンは完全予約制の受注販売のみとなっています。
「だけどいきなり予約するのは気が引けるなぁ」って方にも朗報。
毎週土曜には宗像にある「shinamoncafe(シナモンカフェ)」での委託販売も行っているとのこと。
こちらのお店でのお試し購入、オススメです!
「やさしい月/おうちパン教室OKAGAKI」
住所:福岡県遠賀郡岡垣町
駐車場:複数台有
ご予約・お問い合わせはこちらから(公式サイトに飛びます)
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