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【富士宮市】幾度となく再興されてきた『琴平神社』は、讃岐の金比羅さんを祀った神社です。

渡辺雅来地域情報発信ライター・執筆家(富士宮市・御殿場市)

讃岐の金比羅さんは、海の神様として漁業・航海などの海の安全を守ってくれる神様として有名ですが、農業殖産の神、医薬の神、技芸(音楽、芸術関係)でもあります。
今回は技芸の御利益を賜りたいと思い、訪ねてみました。

場所は富士宮駅から登山道を北に向かい、マックスバリュ万野原店を左折し、最初の信号を左折して300mくらいの場所に鎮座しています。

大きな鳥居
大きな鳥居

昔、富士山溶岩と火山灰の体積地だった万野は、水に恵まれない悪地でした。
今から400年以上前に伊奈忠次が既に開削されていた北山用水から万野へ引水し、開墾を試みました。
その際に航海安全の神、水神として農業の神で知られる讃岐の金比羅さんを勧請したのが『琴平神社』の始まりといわれています。しかし、伊奈忠次が没したため開墾が失敗に終わり、神社も荒廃しました。
それから200年後、江戸時代の末期に再び開墾が始まり、再度金比羅さんを勧請し『琴平神社』を再興されました。
1834年に社殿が焼失しましたが、代官らによって再建され、また1966年には台風で社殿全壊しましたが、翌年に新社殿が再建されたそうです。

弓道場
弓道場

一段高くなった社殿に続く階段。
参道両脇の窪地は、水不足を補う溜池になっていたそうです。現在水は抜かれて、弓道場・土俵として利用されているそうです。
主たる弓道家達が所属する琴平神社弓道場は、富士宮市の弓道活動の中心となっており、朝五時から夜十一時まで利用可能で、仕事前に弓を引く方もいるとのことです。

力強ささえ感じる朱色の社
力強ささえ感じる朱色の社

苦難を超え、幾度となく再興されて来た『琴平神社』。
燃えるような赤々とした拝殿は、地元の方々の熱い信仰と金比羅さんの力強さの象徴の様にさえ思えて来るのでした。

琴平神社:富士宮市万野原新田3482
アクセス:県道180号を北に向かい、マックスバリュ万野原店の十字路を左折、1つ目の信号を右折して300mほどの左手

地域情報発信ライター・執筆家(富士宮市・御殿場市)

身近の新しい発見や、小さな幸せを探して日々バイクで放浪しながら活動しているライターです。記事を通じてみなさまの発見や幸せに繋がれば嬉しいです。趣味はバイク、ガーデニング、猫(無類の猫好き)です。

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