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【1月5日は小寒】何をする時期?小寒から始まる「寒中」に食べると縁起がよいものは?気象予報士の暦解説

植松愛実気象予報士・防災士・野菜ソムリエ

1月5日は二十四節気のひとつ「小寒(しょうかん)」です。
「寒の入り」とも呼ばれ、1年でもっとも寒い期間である「寒中(かんちゅう)」が始まる日でもあります。
小寒や寒中の期間に縁起のよい、食べるもの・することとは…?また、この先の寒さははどうなる??気象予報士とめぐる暦解説です。

寒さが本格化する「小寒」

二十四節気(にじゅうしせっき)とは、1000年以上前に中国から伝わった古い暦で、1年を24つに分けて「この季節にはこの農作業をする」「この時期にはこういう気象になる」といった季節変化を一般の人にもわかりやすくした、昔のカレンダーのようなものです。

そのひとつ「小寒」は、「寒さが本格化する頃」とされていて、この「小寒」から2月4日の立春の前日(つまり2月3日)までの約2週間が「寒中」となります。

「寒中」は「寒の内」とも呼ばれ、1年でもっとも寒さが厳しい時期です。

寒中に食べるもの・することは?

寒さの厳しい時期に剣道や柔道の稽古にはげむ「寒稽古」(後述)
寒さの厳しい時期に剣道や柔道の稽古にはげむ「寒稽古」(後述)

寒中の1月7日に迎える「七草の節句」には、春の七草を使った七草粥や、厄除けの力があるとされる小豆粥を食べて、1年の無病息災を願う習慣があります。
ほかにも、寒中にくんだ水でついた「寒餅(かんもち・かきもち)」を食べる地域も。

また、寒中に迎える「小寒」の次の二十四節気である「大寒(だいかん)」(1月20日頃)にニワトリが生む「大寒卵」は縁起がよく、金運アップや健康運アップのご利益があるともされています。

さらに寒中には「寒仕込み」と言って気温が低いことを利用して味噌や酒の仕込む習慣や、寒い中で武道などをきわめる「寒稽古(かんげいこ)」を行う習慣も。
厳しい寒さとうまく付き合うための、昔の人の知恵ですね。

今年の「寒中」の気温は?

早期天候情報(気象庁HPより)。
早期天候情報(気象庁HPより)。

気象庁が1月2日に発表した早期天候情報によると、「寒中」の時期の前半にあたる1月8日頃から1週間程度は、西日本の広い範囲や沖縄・奄美で平年を大きく下回る寒さになりそうです。

この期間は冬型の気圧配置が強まる見通しで、上図では特に情報が発表されていない関東なども含め、厳しい寒さや大雪となるおそれも。

ちょうど成人の日(1月13日)の祝日を含む3連休が含まれる期間でもありますが、イベントや旅行の移動などは寒波の影響に注意が必要です。

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気象予報士・防災士・野菜ソムリエ

気象予報士・防災士として講演・執筆を行う傍ら、野菜ソムリエ・食育インストラクター・薬膳マイスターとして出張料理人(一般家庭での作り置き代行)としても活動。NHK・民放各局で気象キャスターを歴任し、報道の現場や防災、気候変動・地球温暖化に関する最新情報にも詳しい。著書に『天気予報活用ハンドブック~四季から読み解く気象災害』(竹下愛実名義・共著)がある。

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