花見団子の色は何故3色? 団子が3つの理由とは
風に舞う花びらや葉桜が楽しめる地域もあれば、これから見ごろを迎える地域もある4月上旬のソメイヨシノ。貴方の地域の桜はいかがですか。
桜の季節になると、多くの和菓子屋さんで見かけるのが花見団子(三色団子)。花見団子はピンク、白、緑色の春らしい色合いが目を引く和菓子です。
下はスーパーやドラッグストアでよく見かける、山崎製パンさんの三色団子。
ピンク、白、緑のお団子ですが、なぜ花見団子がこの3色で作られるのかご存じですか。
所説ありますが、この三色は季節を表しているのだそう。ピンクは春、白は冬、緑は夏を表しています。あれ? じゃあ秋は? と思われた方、そう、実は花見団子には「秋」が入っていません。
これは食べ「飽き」ないようにという、洒落から来ているとも、商売の「商い」が繁盛するようにという理由からともいわれています。
色の由来は他にもあります。例えばピンクが桜の蕾、白が咲いた桜花、緑は桜が散った後の葉桜などです。どちらの説も桜や季節に対する愛情が感じられますよね。
さて、多くの方がイメージする花見団子の色はピンク、白、緑の三色だと思いますが、実は他の色を使っている花見団子もあります。例えば下のようにピンク、緑、茶色を使っているものなどです。
こちらはこなし製(餡に小麦粉などを加え蒸しあげたもの)でつくったものですが、この組み合わせの場合、ピンクは桜花、緑は葉、茶は幹ともいわれています。
お住まいの地域や和菓子屋さんによって、同じ花見団子でも表現方法が異なるのが面白いですよね。
ちなみに花見団子に欠けているとされる「秋」ですが、和菓子屋さんによっては秋の三色団子としてオレンジ色や黄色、紫色、茶色など、秋らしい色合いのお団子を販売しているお店もあるのですよ。
イメージとしてはこんな感じです。茶色はニッキなどで風味付けしたり、紫芋で染めた紫色の団子を入れるお店もあります。
早咲きの桜からはじまり、遅咲きの八重に至るまで長く私たちの目を楽しませてくれる数々の桜たち。ぜひお花見の際には和菓子屋さんに立ち寄って、桜や葉桜に映える花見団子を片手にお花見を楽しんでくださいね。