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【倉敷市】知ってる?倉敷市立中学校の制服が学ランからブレザーへ。西中学校の新制服が中央図書館で展示中

戸井健吾倉敷とことこ代表(倉敷市)
倉敷市立中央図書館で展示されている西中学校の新政福

高校の制服は、ずいぶん前から学ランからブレザーが主流になりました。今や学ラン・セーラー服の方が少なくなったと思いますが、特に公立中学校は昔から変わっていないイメージでした。

僕が中学生だった約30年前は(今44歳です)、もちろん学ランです。当時も「快適」とは言えませんでしたが、自分が学生でなくなると制服に対する関心は薄くなり、再び目を向けるようになったのは、子どもが小学校に入学した時。

30年前と何も変わっていない

それが悪いと言いたいわけではなく、昔と同じであることにシンプルに驚きました。

ところが今、子どもが通う小学校も新制服が導入され、中学校も子どもが入学するときには変わるという連絡が来て、「時代の変わり目」を目の当たりにしている感覚がありました。

一体何が起こっているのでしょうか。

倉敷市立中学校での制服変更

倉敷市役所本庁舎
倉敷市役所本庁舎

令和元年(2019年)に倉敷市教育委員会が、市立中学校全26校へ女子生徒を対象にスカートかスラックスかを自由に選べる制服の選択制導入を推進する方針を示しました。

これをきっかけに、各校が制服検討を始めています。既に実施された学校、検討中の学校、様々ですが大きな流れとしては「制服変更」が倉敷市内では進んでいます。

ポイントは申告が必要な個別対応ではなく、何を選んでも理由をいう必要もなく、聞かれもしない「選択制」を基本としていることです。

大人になって社会に出たとき、例えば女性がパンツスタイルで働くことは珍しくありません。別に理由も聞きませんよね。大人になったら「当たり前」になることは、子どもたちだって当たり前でよいはず。

LGBTQ・性別違和などに対応する側面はあると思いますが、全ての子どもが快適に通学できるようなアプローチで進めていることは、素晴らしいなと思います。

西中学校での制服変更

西中学校の新制服
西中学校の新制服

倉敷市立西中学校では令和5年度(2023年度)に新制服がスタートしました。

以下をポイントにして検討したそうです。

  • 人権の視点(多様性の尊重)
  • 機能性・快適性の追求
  • 保護者の負担軽減
  • 学校の魅力つくり
  • 生徒の主体的な参画

結果、見た目としても大きく変わりました。

  • 男女共通のブレザー
  • スラックス・スカートが選択制
  • シャツは紺色を含むポロシャツ
  • バックは新制服に合わせたものに変更

完全に切り替わるのは2025年度ですが、登校風景も随分変わることでしょう。

おわりに

考えてみれば、制服に関わるのは、自分自身が学生である6年程と親として関わる期間だけなので、それほど長い時間ではありません。

つまり、当事者意識を持ちづらい話なので、「変わらない理由」も分かる気がします。もちろん、制服そのものの是非もあるでしょう。

振り返ると、学生時代に中高の6年間はとても長く感じました。特別よい思い出があるわけでもないですが、思い出した時の姿は「制服とセット」なんですよね。

新しい制服が子どもたちの思い出となり、地域の風景として溶け込んでいけばよいなと思います。

倉敷市立中央図書館で展示中

倉敷市立中央図書館で、2024年6月30日(日)まで、西中学校の新しい制服を1階(玄関を入って左手すぐ)で展示中です。

制服を間近で見られる貴重な機会なので、是非足を運んで見てください。

▼倉敷とことこでは「倉敷市教育委員会 人権教育推進室」のお話を含めて、より詳しく解説しています
人権教育の視点から、誰もが安心安全に過ごせる学校づくりへ ~ 倉敷市内の公立中学校の制服変更の取り組み

倉敷とことこ代表(倉敷市)

平成30年7月豪雨をキッカケに地域コミュニティWebメディア「倉敷とことこ」を立ち上げ、現在は「一般社団法人はれとこ」という団体の代表をしながら、システムエンジニアの仕事をしています。グルメ・観光ネタから福祉や市民活動まで。倉敷に関わる出来事やスポットはもちろん、「倉敷の秘境 」までメディアでは紹介しきれない情報を、自由なスタンスで紹介します。

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