【京都市中京区】新京極の落語発祥の古刹でEngllsh Rakugo Performance !
「About 100 years ago in Japan,there was a vehicle called jinrikisha……」の語りだしで始まったのは、「いらち草(A man in a hurry)」の一説。結婚式の当日、急ぐ客といろんなタイプの車屋とのやりとりが面白い。けんぼうさんの豊かな表情表現とも相まって、参加していた外国人や日本人が会場一体となって、終始笑いが絶えませんでした。
2022年11月27日に中京区の新京極通にある古刹「浄土宗西山深草派総本山誓願寺」(外部リンク)で「Engllsh Rakugo Performance」(笑笑亭英語落語寄席)が行われました。主催したのは「笑笑亭(ラフラフテイ)英語落語クラブ」(ちゃめ吉こと乙野靖子代表)のユニークなメンバーたち。
ちゃめ吉代表によると、今から15年前に「大阪などでは盛んだった英語落語を、外国人観光客の多い京都でもやって、落語の良さを世界に広げたい」との思いで始めたと言います。普段は下京いきいき市民活動センターなどで活動を行っています。
同会の副会長でもあり、師匠的存在の笑福亭松五教室一門会「満腹亭 賀茂ん」さんを大トリに、時うどん(Time Noodles)、夢の革財布(Dream Wallet)など六演目が語られました。仲入りで、昌昭、けんぼう、あんみつ、賀茂んさんらによるお囃子演奏や童謡をみんなで歌おうなどもあり、盛り上がりを見せました。
名古屋から駆け付けたというコートニーレイナさんは、「久しぶりにイベントに出かけて、たくさん笑った」とにこやかに語ってくれました。
「誓願寺」は、飛鳥時代の天智天皇6年(667)に、天皇の勅願により創建されました。もともとは奈良にあったのですが、鎌倉初期に京都の一条小川(現在の上京区元誓願寺通小川西入る)に移転し、その後、天正19年(1591)に豊臣秀吉の寺町整備に際して現在の三条寺町の地に移されました。 清少納言や和泉式部などが往生した女人往生の寺として、豊臣秀吉の側室京極竜子(松の丸殿)などが帰依したことでも知られます。
また、戦国時代、誓願寺の第五十五世法主「安楽庵策伝上人」が、ともすれば小難しくなりがちな「お説教」に、ふとした笑い話を含め、人々に分かりやすく説法をしました。それらの話を集めた「醒睡笑 (せいすいしょう)」という書物を著し、それが後世、落語のネタ本となったことで「落語の祖」とも呼ばれ、それにより誓願寺も落語発祥の地として知られることとなります。
新京極通は開通より150年を迎え、商店街などで様々な催しが行われています。歴史ロマンもあふれる街へぜひ足をお運びください!
笑笑亭(らふらふてい)英語落語クラブ(外部リンク)京都市下京区上之町38番地(下京いきいき市民活動センター)