【京都市西京区】苦難乗り越え再開 コスパ抜群の海鮮丼ランチが絶品 他店にない地酒とおでんが美味い店
物集女街道と国道9号線の交差となる千代原口の角にある「地酒と肴 寔喰亭」のランチが安くて豪華だと評判を呼んでいます。2024年9月27日も営業されていました。
ランチメニューは、目玉焼き定食 500円(ご飯と味噌汁はおかわり自由)、海鮮丼 1000円 、鰻丼 1000円(丼は味噌汁付き)しかも価格は全て税込です。目玉焼きも気になったのですが、やはり評判の海鮮丼をいただきました。お造り、カツオのたたき、手作り玉子焼などとともに、なんと北海道産コッペガニが丸々1匹載っています。どれも新鮮で美味しかったです。
何よりも信じられない値段に「うわっ安い、食材は昨日の残りをうまく利用しているからですか」と失礼なことを聞いてしまいました。店主の飯田貴仁さんによると、「いえ、逆転の発想で、朝絞めた食材を厳選して仕入れ、先にランチから始めて夜に振り分けてトータルに使うことで新鮮な食材のランチを安く提供できる」のだそう。どうりで美味いわけだ!
滋賀出身の飯田さんは、滋賀や京都の有名店で24年間、和食の修業をしてきましたが、その人柄からかホールやマネージメントの役割に就くことも多かったということで、「その時の経験が独立してから大きく役に立っている」といいます。ようやくコロナ禍も落ち着いた2022年7月8日、「独立するなら今だ」と時節を読み、奥様の地元のこの地で縁あって居抜きの店舗を見つけ、一旦開店にこぎつけました。しかしその後、思わぬ苦難が続きます。
オープン直前にバイクで転倒してしまうという不慮の事故で腕を骨折して休業、その後、開業三ヵ月で2Fから水漏れなど施設の改装を余儀なくされ、3ヵ月休業、その後、ようやく常連さんも増えてきた矢先、またもや今度は3Fから水漏れが起きて休業、2024年9月9日に半年ぶりに再開することができました。
蔵人さんとも直接関わって、他店にはない逸品をとこだわる地酒のラインナップが凄い。地元産の良質の酒米にこだわるあまり、年間300、400本。品質によっては作らない年もあるという岐阜県飛騨高山の原田醸造所の無濾過生貯蔵吟醸原酒の「瑞吟」を始め、確かに他店では見ない日本酒が取り揃えられています。3種呑み比べをしましたが、どれも独特の旨味があって抜群に美味です。
「うちは実はおでんの店なんですよ」という店主お薦めのおでんは、京都で主流の利尻昆布ではなく、味の濃い羅臼産昆布をあえて使用しています。湯葉などもあってこちらもめちゃ美味でした。「生麩とチーズの包み揚げ」の薬味には、長岡京市の「楓庵」の煎茶の塩も。ひごつ堂の馬肉を使った「馬肉コロッケ」や東本願寺門前の並河豆腐など京の名店の食材にもこだわっています。
時期によっては、狸の燻製や熊のハム、鹿の握り、スッポン、ハクビシンのすき焼きなどジビエもいろいろあるようですので、鈴虫寺・苔寺や桂離宮などに来られた際には立ち寄られてみてはいかがでしょうか!
「地酒と肴 寔喰亭(これくいてい)」(外部リンク)京都市西京区山田車塚町5−2 Deux Blanche 075-748-9075