パドレスがこの投手を加え「6人ローテーション」とする理由は、ダルビッシュ有にあり!?
昨年、サンディエゴ・パドレスは、5人ローテーションで開幕を迎え、4月下旬から7月半ばまでは6人ローテーションとしたが、後半戦は5人ローテーションに戻した。今年は、開幕から6人ローテーションで臨むつもりのようだ。
2月13日の時点では、5人ローテーションと6人ローテーションのどちらも可能性あり、といったところだった。この日、ローテーションについて訊ねられたボブ・メルビン監督は、現時点ではまだ決めていないと答えている。
けれども、その翌日、パドレスは、マイケル・ワカを手に入れた。ジ・アスレティックのケン・ローゼンタールらが、契約の合意を報じている。総額2400万ドル以上の4年契約だという。
パドレスには、ダルビッシュ有、ジョー・マスグローブ、ブレイク・スネルの3人がいる。11月に再契約を交わしたニック・マルティネスと12月に入団したセス・ルーゴは、どちらも先発投手として投げる予定だ。そこに、ワカが加わった。登板の順序はさておき、格としては、三本柱に続く4番手がワカ、マルティネスとルーゴは5~6番手だろう。
6人ローテーションのメリットとしては、故障に見舞われるリスクの軽減が挙げられる。5人ローテーションと比べると、登板と登板の間、疲労回復のスパンは1日長くなる。
一方、先発投手が5人から6人に増えると、それに伴い、アクティブ・ロースターのリリーフ投手か野手は1人減る。また、ローテーションに並ぶ先発投手を5人プラス1人と考えると、1~5番手の登板は5人ローテーションで投げる場合よりも少しずつ減る。その分を担う6番手の力量が落ちる場合、ブルペンの負担が増えることになりかねない。
パドレスが6人ローテーションを採用する最大の理由は、ダルビッシュにあるのではないだろうか。
今月、パドレスとダルビッシュは、6年1億800万ドル(2023~28年)の延長契約を交わした。シーズン年齢(6月30日時点の年齢)で言うと、36歳から41歳までの契約だ。当然ながら、パドレスは、今年だけでなく来年以降も、ダルビッシュの故障やパフォーマンスの低下を防ぎたい。6人ローテーションは、その一策のように見える。
なお、ダルビッシュの延長契約については、こちらで書いた。