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パドレスがこの投手を加え「6人ローテーション」とする理由は、ダルビッシュ有にあり!?

宇根夏樹ベースボール・ライター
マイケル・ワカ Sep 27, 2022(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 昨年、サンディエゴ・パドレスは、5人ローテーションで開幕を迎え、4月下旬から7月半ばまでは6人ローテーションとしたが、後半戦は5人ローテーションに戻した。今年は、開幕から6人ローテーションで臨むつもりのようだ。

 2月13日の時点では、5人ローテーションと6人ローテーションのどちらも可能性あり、といったところだった。この日、ローテーションについて訊ねられたボブ・メルビン監督は、現時点ではまだ決めていないと答えている。

 けれども、その翌日、パドレスは、マイケル・ワカを手に入れた。ジ・アスレティックのケン・ローゼンタールらが、契約の合意を報じている。総額2400万ドル以上の4年契約だという。

 パドレスには、ダルビッシュ有ジョー・マスグローブブレイク・スネルの3人がいる。11月に再契約を交わしたニック・マルティネスと12月に入団したセス・ルーゴは、どちらも先発投手として投げる予定だ。そこに、ワカが加わった。登板の順序はさておき、格としては、三本柱に続く4番手がワカ、マルティネスとルーゴは5~6番手だろう。

筆者作成
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 6人ローテーションのメリットとしては、故障に見舞われるリスクの軽減が挙げられる。5人ローテーションと比べると、登板と登板の間、疲労回復のスパンは1日長くなる。

 一方、先発投手が5人から6人に増えると、それに伴い、アクティブ・ロースターのリリーフ投手か野手は1人減る。また、ローテーションに並ぶ先発投手を5人プラス1人と考えると、1~5番手の登板は5人ローテーションで投げる場合よりも少しずつ減る。その分を担う6番手の力量が落ちる場合、ブルペンの負担が増えることになりかねない。

 パドレスが6人ローテーションを採用する最大の理由は、ダルビッシュにあるのではないだろうか。

 今月、パドレスとダルビッシュは、6年1億800万ドル(2023~28年)の延長契約を交わした。シーズン年齢(6月30日時点の年齢)で言うと、36歳から41歳までの契約だ。当然ながら、パドレスは、今年だけでなく来年以降も、ダルビッシュの故障やパフォーマンスの低下を防ぎたい。6人ローテーションは、その一策のように見える。

 なお、ダルビッシュの延長契約については、こちらで書いた。

「「30代後半で1億ドル以上の契約」は6年1億800万ドルのダルビッシュが何人目!? そのリスクは…」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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