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日本の“腹筋女子”人気と韓国の“マッスル美女”ブームの共通点

慎武宏ライター/スポーツソウル日本版編集長
SNSなどに写真をアップするレイヤンも“腹筋女子”だ。(写真:ロイター/アフロ)

最近、日本では“腹筋女子”なるものが流行っているらしい。中村アンやローラ、榮倉奈々や松岡茉優などタレントや女優といった芸能人たちが割れた腹筋を惜しげもなく披露しているが、韓国芸能界でも“腹筋女子”はいる。

韓国では“腹筋女(ポックンニョ)”、“シックスパック女”と言われ、最近で有名なのは元KARAのク・ハラや少女時代のユナといったK-POPガールズグループのアイドルたちは、かなりの美ボディで有名らしい。

(参考記事:写真で見るK-POP6大女神の美ボディとくびれの秘訣

もともとK-POPガールズグループのアイドルたちは、日本と違ってセクシー路線を全面に押し出す傾向にあり、その過激さがときに非難の的になって社会問題になることも多いが、日頃からダンス・パフォーマンスのためにトレーニングを欠かさない彼女たちは美ボディの持ち主でもある。

セクシー路線のダンス・パフォーマンスは非難の的になるが、その美ボディには世の女性たちから羨望の眼差しが注がれるのだから面白い。

(参考記事:もはや度を超えた過激さ!! 韓国女性アイドルがますますセクシー路線に走っていくワケ

もっとも、韓国の“腹筋女子”ブームは芸能人だけにとどまらない。“奇跡のDカップ女神”ユ・スンオクが火をつけた昨今の“マッスル・ブーム”の影響もあって、一般女性たちの間ではフィットネスジムで筋力トレーニングに励む女性たちが増えているという。韓国のとあるフィットネスジム関係者も言っている。

「以前はひたすらランニングマシンで走るという女性会員さんが多かったのですが、最近はベンチプレス、ショルダー・プレスなど、筋トレに熱心な方が確実に多くなりましたね」

韓国の女性たちが刺激を受けているのは、イェ・ジョンファ、シム・ウトゥム、ヤン・ジョンウォンなど“フッィットネスタレント”たちだ。彼女たちが自身のSNSにトレーニング風景や、ウエストラインが目を引く写真などを次々とアップ。最近は女優としても活躍する“脱アジア級スタイル”レイアンのSNSは特に有名で、フォロワー数が11万人を超えるほどだという。

(参考記事:“脱アジア級スタイル”で知られるレイヤンのインスタグラムがスゴい!!

彼女たちの姿に、「いつか自分も」という理想の姿を重ねるのだろう。こういった部分は日本の“腹筋女子”人気と共通する部分と言えるだろう。

ただ、韓国の場合はさらにもっと突っ込んでいて、その願望が韓国女性たちの美に対する価値観を変えつつあるとも言われている。

長らく韓国では「色白で細い」ことが理想的な女性像とされてきたがとあるアンケート調査では「顔よりもスタイルが良い人のほうが羨ましい」と答える人が60%近くいたというし、最近はかつて敬遠さてきた小麦色の日焼け肌も人気らしい。

もちろん、ミス・コリア選抜大会であったような色白美女たちの“ゴージャスビキニ・パレード”も行われているが、日焼けした肌でアスリート並に鍛えた筋肉美を競い合う“マッスル美女”コンテストも人気だという。

7月に行われた「HTVコリアフィットネススター・チャンピオンシップ大会」は300人を超える参加者たちがその肉体美を競い合っている。まさに“腹筋女子のオンパレード”で、その盛り上がりは日本の“腹筋女子”ブームにも引けをとらない。

(参考記事:写真20連発!! 韓国ソウルで行われた“マッスル美女”たちの大会がド迫力!!

ちなみに韓国の大手ポータルサイトで“腹筋美女”と検索して多くヒットしたのは、プロ野球のSKワイバーンズやプロバスケKBLの原州東部プロミのチアリーダーとしても活躍する“人妻チアドル”ペ・スヒョンだった。彼女は数年前からウェイトトレーニングを始め、その腹筋を鍛えてきたらしい。その割れ目とくびれは「本当にチアリーダーか?」と疑ってしまうとほどでもある。

いずれにしても日本と韓国で同じようなブームが起きているのは偶然なのか。もしかしたら来年の今頃は、日韓“腹筋女子”コンテストのようなものが行われているかもしれない!?

ライター/スポーツソウル日本版編集長

1971年4月16日東京都生まれの在日コリアン3世。早稲田大学・大学院スポーツ科学科修了。著書『ヒディンク・コリアの真実』で02年度ミズノ・スポーツライター賞最優秀賞受賞。著書・訳書に『祖国と母国とフットボール』『パク・チソン自伝』『韓流スターたちの真実』など多数。KFA(韓国サッカー協会)、KLPGA(韓国女子プロゴルフ協会)、Kリーグなどの登録メディア。韓国のスポーツ新聞『スポーツソウル』日本版編集長も務めている。

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