【超ジャンクで超レトロ】駄菓子の定番「味カレー」のインスタントラーメンが発売60年の時を経て登場!
「味カレー」。
その名の通りカレー味のスナック菓子で、昭和生まれの人なら誰もが駄菓子屋で目にしたことがあるのではないか。
「味カレー」は長崎県佐世保市にある大和製菓から昭和35年に発売された駄菓子の定番だ。
この「味カレー」、昭和56年生まれの私も幼少時代から駄菓子屋では目にしていたものの、当時からシブいパッケージで、遠足の「おやつは300円まで」時代にもなかなかチョイスするには勇気の要る商品だった。
しかし、子供会の集まりなどに行くと、必ずといっていいほど「味カレー」が置いてあってよく食べたものである。今でも多い月では累計60万個販売しているというのだから驚きである。
2013年1月5日に放送されたテレビ朝日「お願い!ランキングGOLD」の第一回駄菓子総選挙では全1500品目中22位にランクインした。
味のポイントはやはりそのスパイス感。
スパイスは自社の職人が独自にブレンドしていて、なんとこのスパイスの配合はたった一人の職人によって行われているらしい。
60年の時を経てインスタントラーメンが登場
前置きが長くなったが、60年もの間愛されてきた「味カレー」が昨年、インスタントラーメンとして登場した。
その名も「味カレーラーメン」。
大和製菓が監修し、同じ長崎県の有限会社たなか物産から発売されている。
60年の時を経てなぜ今「味カレーラーメン」が発売されたのか。実際に購入して食べてみると、その狙いが見えてきた。
即席麺業界には長らく「カレーラーメンは売れない」という定説があり、昭和48年発売の「カップヌードル カレー」一強の時代が長く続いた。その後、各社がエスニックテイストのカレーや本格インドカレーなどの味わいを模索し、カレーラーメンのヒットが少しずつ出てきた。
その中で“レトロ”なカレーラーメンという立ち位置の商品はまだなく、いわば「カップヌードル カレー」がその名をほしいままにしていた。
「味カレー」はそこに目をつけたのだと考えられる。
駄菓子のカレー味の定番として既に定着している「味カレー」の味わいをラーメンに応用すれば、新たな“レトロ”なカレーラーメンとして売り出せるのではないか。
実際に食べてみると、まさに「味カレー」の味。数十年食べていなかった私でもその味を思い出せるぐらいのノスタルジック感満載の味わいだ。
カレー粉の黄色い色が丼を覆い、スナック感のある縮れ麺ととともに「味カレー」味のスープが持ち上がる。いわば超ジャンクで超レトロなラーメンなのだが、これこそ「味カレーラーメン」の名に相応しい味わいだと感じた。
全国発売しているとはいえ、まだ置いている店は少ないが、長崎ではお土産品として話題になっている。「ブタメン」のように駄菓子売り場で売っても面白い商品なのではないか。
新たな昭和レトロなカレーラーメンとして注目したい。
※写真は筆者による撮影
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