年末年始、後悔しないお酒の飲み方と注意点とは?
2021年も残すところあと1週間を切りました。
年末年始は、お酒を飲む機会が増える人が多いことと思います。
そこで、年末年始のお酒を後悔せずに、健康的に楽しむために知っておきたいお酒との付き合い方と注意点について解説したいと思います。
(12月26日に公開した記事タイトルを変更しています。)
■そもそもお酒の適量ってどのくらい?
厚生労働省が策定した「健康日本21」では、1日の純アルコールの量は20g程度を適量としています。
これは、ビール500ml、日本酒の場合は1合、ウィスキーの場合は60ml、ワインの場合は200mlほどです。全然足りないです。。。という人が多いのではないでしょうか。
お酒を飲みすぎると、胃や腸が荒れたり、むくみが出たり、下痢になる場合もあります。
1日に飲むお酒の適量はこれくらい、というのを覚えておいて、これより多く飲んだ翌日は、お酒を飲まない日にするなど、調節して楽しむのはいかがでしょうか。
■お酒を飲むと消費するビタミンのナンバーワンは何?
お酒を飲むと最も消費するビタミン、それはビタミンB1です。
お酒を飲むと、胃から約20%、腸から約80%のアルコールが吸収され、肝臓で代謝されてアセトアルデヒドになります。大量にお酒を飲んだ時は、この代謝の時にもビタミンB1が必要になります。さらに、アルコールをエネルギーとして使う時にもビタミンB1が必要です。また、お酒を飲むとビタミンB1の体外への排出量が増えるという報告もあります。お酒とは別に私たちが食事として食べたごはんなどの糖質をエネルギーとして使う時にもビタミンB1が必要です。つまり、お酒を飲むとビタミンB1の必要量が通常より多くなり、かつ、体外にも出てしまいやすく、不足しやすくなります。
ビタミンB1が不足すると疲れやすくなったり、疲れがなかなかとれなくなります。慢性的に不足すると脚気となる恐れもあります。そのため、ビタミンB1をしっかり摂取して不足しないようにする必要があります。
■その他の必要な栄養素は?
私たちのからだは、日々摂取しているさまざまな栄養素で保たれています。お酒を飲みすぎるとさまざまな栄養素の吸収率が低下します。そのため、アルコールの分解やエネルギー代謝に関連するビタミンB群、特にビタミンB1、B2、B6、B12、ナイアシン、葉酸の他、適度な量の糖質、たんぱく質、腸内環境を整える食物繊維などの栄養素が必要です。
■おすすめの食べものは?
ビタミンB1をはじめとしたビタミンB群がしっかりとれる食品としておすすめなのは、鶏レバーや豚肉です。豚肉のしゃぶしゃぶや、豆乳鍋などは野菜もしっかり摂れるのでおすすめです。
適度な量のごはんと一緒に食べると、からだの疲れをとるエネルギー源となる糖質や腸内環境を整える食物繊維がとれるので、栄養バランスがよくなります。ビタミンB1不足解消のための主食としては、ごはんを胚芽米や玄米にする、米粒麦を混ぜる、パンなら全粒粉のものやライ麦パンにする、そばやオートミールなどもおすすめです。
■飲み方の工夫
アルコールは、胃からの吸収は緩やかですが、小腸からの吸収は早くなります。そのため、お酒だけを飲むのではなく、食べ物を食べながら飲む方がアルコールの吸収が緩やかになります。また、お水とお酒を交互に飲むようにすると、お酒の飲みすぎ防止にもなり、胃の中でアルコール濃度が薄まるので吸収が緩やかになることが期待できます。
お酒を飲むとついつい塩辛いものや、揚げ物など脂質の多いものを食べることが多くなりがちです。胃腸はアルコールで荒れやすくなるため、胃腸にやさしい消化のよいものを選び、バランスのよい食事でしっかり栄養素をとって、お酒を楽しみながら気持ちよく2022年を迎えたいですね。