新社会人必読!職場での挨拶のコツと言葉遣い【ビジネスマナー】
社会人として挨拶は基本中の基本です。挨拶ひとつで、相手に与える印象が大きく変わります。円滑な人間関係のため、挨拶は大切なコミュニケーションです。
挨拶は人間関係の前提となる当たり前のことですが、その「当たり前」を疎かにせず、着実に行うことが重要なのです。
そこで今回は、挨拶の基本マナーと「普段仕事の場でよく使う挨拶」をご紹介します。
「挨拶」という漢字の意味とは?
「挨拶」とはどのような意味を持つ漢字なのでしょうか。
「挨」とは「押す」、「拶」は「迫る」という意味を持ちます。
つまり、「挨拶」とは、「心を押して、迫る」ことであり、意訳すれば「自分の心を開いて、相手の心に近づく」といった感じでしょうか。
自分から心を開いて挨拶すれば、相手も同じく心を開いて返してくれるのです。その逆で、相手に挨拶をしたら返してもらえなかった場合には、心が閉ざされてしまいますね。挨拶は、人間関係を築くための第一歩です。
気持ちの良い挨拶のための五箇条
多くの方が、挨拶は既に行っていることでしょう。
しかし、「好印象を与える挨拶」ができているでしょうか。気持ちの良い挨拶ができれば、それだけで相手から好印象を得られます。以下のような挨拶の仕方を心がけてみましょう。
(1)挨拶は自分から
これは、一番大切といっても過言ではありません。相手を見かけたら、自分から先に挨拶をしましょう。せっかく挨拶をしても、タイミングが遅いと消極的だと思われてしまいます。相手の挨拶を待つことなく、自分から挨拶をしましょう。
(2)挨拶は元気に明るく
まだ仕事の戦力となっていない新人に求められていることは、元気な挨拶です。自分としては挨拶をしたつもりでも、声が小さくて聞こえなければ、していないのと変わりません。恥ずかしがらず、相手の目を見て、元気に明るく挨拶をしましょう。オフィスの雰囲気も一緒に明るくすることができますよ。
(3)「ながら挨拶」はしない
どんなに仕事が忙しくても、「キーボードを打ちながら挨拶」「掃除をしながら挨拶」など、何かをしながら挨拶をするのは、相手に失礼な態度です。挨拶をするときは、作業の手を止めて、相手の目を見て挨拶をしましょう。廊下でお客様や上司と出会った際も、一旦足を止めて挨拶をします。
(4)挨拶は社内の知らない人にも
会社内の廊下やエレベーターでは、知らない人と顔を合わせることもあるでしょう。こんなときも、自分から笑顔で挨拶をします。知らない人でも、社内にいる人は、他の部署や取引先、業者の人など、全員が会社に関係している人です。
(5)挨拶の後はお辞儀
挨拶は、「言葉だけですればいい」というものではありません。挨拶とお辞儀はセットと覚えておきましょう。お辞儀の中でも、最も丁寧とされているものは「先言後礼」といって、言葉を発した後で頭を下げます。活用例としては、「いつもお世話になっております」と目を見て挨拶した後、頭を下げるとより丁寧な印象となります。
シチュエーション別「社内で使う挨拶」一覧
では、社内の人には、どのような挨拶をすればいいのでしょうか。朝から1日の流れを追って見ていきましょう。
(1)出社したら「おはようございます」
朝は、「今日もがんばります」との気持ちを込めて、元気に挨拶をしましょう。
(2)勤務中は「お疲れ様です」
一般的には、朝は「おはようございます」、昼は「こんにちは」、夜は「こんばんは」ですが、社内では、朝は「おはようございます」と挨拶をしても、「こんにちは」「こんばんは」は使いません。廊下で職場の人とすれ違ったら、「お疲れ様です」と挨拶しましょう。
ただし、お客様には「お疲れ様です」とは言わず、「こんにちは」「お世話になっております」と挨拶しましょう。
(3)離席するときは「お昼に行ってまいります」「会議の準備に行ってまいります」
自分の席を離れる際には、「どこに行ったのか」が伝わるように、周囲の人に伝えましょう。
(4)外出時には「行ってまいります」、見送る人は「行ってらっしゃい」
外出する前には、直属の上司に「どこに行くのか」「何時に帰社するのか」を伝えます。また、ホワイトボードに行き先と帰社時間を記入することになっている場合には、しっかり記入しましょう。
(5)戻ってきたら「ただいま戻りました」、迎える人は「お帰りなさい」
自宅などで使う「ただいま~」は、カジュアルな言葉なので、使わないようにしましょう。
(6)退社時には「お先に失礼いたします」、見送る人は「お疲れ様でした」
帰社の前には、「本日の業務が終了しましたので、お先に失礼いたします」と直属の上司に伝えます。その後、全体に向けて挨拶し、自分が帰ったことを伝えます。
シチュエーション別「社外で使う挨拶」一覧
では次に、社外の人との挨拶です。こちらも、シチュエーションごとに、実例を挙げながらご紹介します。
(1)初対面の人と会ったら「はじめまして」
初めて会った際の挨拶は、第一印象を左右する大切なものです。相手に良い印象を与え、今後の仕事を円滑に進めるためにも、気持ちの良い挨拶を心がけましょう。
(2)取引先の人に会ったら「お世話になっております」
「お世話になっております」は、基本的に社外の人に対して使う、挨拶の言葉です。社内の人との挨拶には使いません。たとえ自分にとって初対面の相手でも、会社として取引があれば、使っても問題ありません。
(3)入室の際は「失礼いたします」
「失礼いたします」と言い、お辞儀をしてから、訪問先のオフィスや応接室、会議室に入ります。
(4)お客様が来訪されたら「いらっしゃいませ」or「こんにちは」
最初の挨拶次第で、会社全体の印象が変わります。「しっかりとした会社だな」と思われるように、ウェルカムな気持ちで挨拶をしましょう。
(5)久しぶりに会ったら「ご無沙汰しております」
普段よく使う「お久しぶりです」は、ビジネスの場面ではカジュアルな印象を与えるため、使わない方がよいでしょう。
まとめ
社会人にとって挨拶は、人間関係を円滑にする大変大切なものです。社内、社外ともに、自信を持って挨拶したいものです。
今まで面識のなかった人や、「苦手だな」と感じていた人にも、自分から心を開いて気持ちよく挨拶をすれば、相手も心を開いてくれるかもしれません。
「いつも」「どこでも」「誰にでも」徹底して、気持ちの良い挨拶をすることを忘れないようにしましょう。
研修トレーナー太田 章代
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太田章代の『ビジネスコミュニケーション術』