国歌に登場する「さざれ石」の正体とは。国歌誕生の秘話と共に紹介します。
日本人であれば一度は耳にする「国歌」ですが、うたの入りである「君が代は千代に八千代に」は知っていても、その後に続く「さざれ石の巌(いわお)となりて」まで覚えているという方は少ないかもしれません。
また、国歌が誕生した時期や背景を知らないという方も多いのではないでしょうか。
そこで、今回は国歌誕生の秘話とそこに登場する「さざれ石」の正体ついて迫ります。
国歌はいつできたのか
国歌は、もともと古今和歌集に記された和歌のひとつでした。
平安時代に藤原朝臣石位左衛門が、当時の天皇に捧げるために作った和歌だとされています。
その後、祝いの席で詠まれる機会が増え、その存在が広まっていったのです。
そんな和歌が、時を経て明治時代にドイツ人音楽家が編曲を担当し、現在の国歌が誕生したのでした。
和歌が国歌の原型であり、ドイツ人音楽家が日本の国歌制作に携わっていたのには驚きますね。
さざれ石の正体
では、国歌におけるさざれ石とはどういう意味なのでしょうか。
さざれ石は細かく小さな石という意味があり、漢字で書くと「細石」です。
国歌の歌詞には「さざれ石の巌(いわお)となりて」とありますが、これは「さざれ石のような細かく小さな石が大きな岩」になるということを表現しています。
さざれ石の実物
国歌にも登場する「さざれ石」ですが、珍しいものですので、目にする機会はなかなかありません。
さざれ石は、島根県にある出雲大社境内周辺にあります。
崩れることなく細かい石が合体したその姿に、神秘性を感じました。
出雲大社に観光される際は、さざれ石が放つ神秘を感じてみてはいかがでしょうか。