【2人目妊娠になかなか踏み切れない】どうすれば踏み切れる?
1人目の子育てに日々奮闘しているなかで、そろそろ2人目の妊娠を考えてはいるものの、さまざまな理由からなかなか踏み切れないという人は多いのではないでしょうか。「子どもは1人でじゅうぶんかも」と思っていても、子どもに「一緒に遊べる弟か妹がほしい」と言われると、心が揺れることもあるでしょう。筆者である私も1人目の出産から5年が経ち、さまざまな問題でなかなか2人目の妊娠に踏み切れずにいます。原因を心理学的に分析し、踏み切るヒントを考えてみたいと思います。
出産の痛みは忘れても、記憶は残る
心理学というと「心」の問題と捉えられがちですが、心の働きを担っているのは「脳」であり、脳が人間の性格や人格に影響を与えています。2人目の妊娠になかなか踏み切れないのは、心の中に存在する「感情」と「記憶」が大きく影響していると考えられます。人間が最初に感じた感情は「恐怖」だと言われており、その背景には、危険なものから逃げて自分の身を守ろうとする危機回避の働きが強い影響を与えています。
出産は心身ともに大きな負担がかかり、産後のダメージは全治2ヶ月の交通事故と同じと言われています。交通事故に遭った場合、全治2ヶ月の怪我で退院したとしても、恐怖心が同じように2ヶ月で失くなる可能性は極めて低いでしょう。人間には、本能的に自分の身を守ろうとする働きが見られます。妊娠を考えた時点で、恐怖や不安といった感情が出てくるのは自然なことなのです。
また、妊娠・出産・子育てにはさまざまなトラブルがつきものです。妊娠中のつわりはもちろん、妊娠中から授乳中まで食生活や栄養バランスにも気を使わなければなりません。産後のホルモンバランスの変化や寝不足によるストレス、なによりそういった変化や状況にパートナーや身近な家族が、無理解・協力的でない状態だと、嫌な記憶として定着してしまうでしょう。
自分のキャパをよく理解し、物事を現実的に捉えられている証拠
2人目の妊娠になかなか踏み切れないのは、「上の子の面倒を見ながらの妊娠や出産・子育てに不安を感じているから」という人が多いのではないでしょうか。自分の体力・気力などのキャパシティは、自分が一番よく理解しているはずです。そこの限界を超えていくのか、家族や民間のサービスなどの協力を得ながら備えていくのか。自分をよく理解しているからこそ、現実的に物事を捉え、思い悩むのではないでしょうか。
また「2人目を考えているけれど、よいタイミングがわからない」など、自分のキャリアやパートナーのキャリアが悩みの種となっている場合もあるかもしれません。その他にも「子どもを2人育てる金銭的な余裕がない」「自分の将来が不安で、子どもどころの騒ぎじゃない」という人もいるでしょう。時間的余裕・金銭的余裕・心身の余裕、この3つが揃わない状況で、物事を前向きに捉えることは難しいのではないでしょうか。
さいごに
『2人目の妊娠になかなか踏み切れない理由』を心理学的に分析してみましたが、踏み切るためには何が必要でしょうか。「備え」や「勇気」「家族の理解・協力」といったところでしょうか。現在子どもを育てている人のほとんどは、将来に対する不安や恐怖はあったものの、子どもが生まれてくることに喜びや希望を抱いていたのではないでしょうか。