不安定な3連休、来週後半は台風12号の影響も
のろのろ台風11号、近畿で記録的大雨
西日本を北上した台風11号は、けさ(土)3時に能登半島沖の日本海で熱帯低気圧となりました。今後は冷たい空気を取り込んで温帯低気圧に性質を変えつつ、あすにかけて北日本を通過する見込みです。
この台風は中国地方から日本海へ抜ける段階で最もスピードダウンしたため、中心の東側にあたる近畿地方に活発な雨雲が停滞し、この24時間の雨量は、兵庫、大阪、京都などで観測史上1位~7月1位の記録的な大雨となりました。
また、総雨量は、きょう午前10時までに、奈良県上北山で745.5ミリ、三重県宮川で700.0ミリ、和歌山県西川で690.5ミリとなっており、国土交通省が奈良県に設置した雨量計では、大台ヶ原で1082ミリと1000ミリ超えの雨量を記録しています。
台風11号が終わっても不安定は終わらず
台風11号は熱帯低気圧に変わり、今後その影響は次第に収まりますが、日本付近の天気はなかなか安定しません。それは沖縄の南にある低圧部周辺からの非常に湿った空気が沖縄~奄美を経由して西日本に流れ込む状態がしばらく続きそうだからです。
この影響で3連休(特に日曜~月曜)も、西日本を中心に不安定な天気が続き、雨の降る所が多い見込みです。昨日(金)梅雨明けの発表があった九州南部でも曇りや雨の予報に変わりました。
3連休中に最も日差しが出てきそうな関東甲信や東海地方などを中心に梅雨明けの発表があるかもしれませんが、仮に発表があったとしても急な雨や雷の発生しやすい状態が続きますので注意が必要です。
来週後半には台風12号の影響が出る可能性
台風12号は日本列島からまだ離れた所にあり、一時的に強くなった勢力もダウンさせながら西寄りに進んでいます。ただ、このあとは再びゆっくりと発達しながら西寄りに進む予想で、来週の水曜日~木曜日(22日~23日)頃には日本の南に進んでくる予想です。
この台風は日本列島を直撃した大型台風11号と比べると非常にコンパクトで形は小さく、またどれ位発達するのか難しいのですが、来週の後半~週末にかけて、沖縄や西日本を中心に影響が出るおそれもありますので、今後の台風情報に注意が必要です。