【長崎市】アジサイ見ごろ!鳴滝・シーボルト宅跡。鳴滝散策で見つけた「トンネル地蔵堂」とは…?
こんにちは!misahanaです。暑い日が続いていますね。長崎の梅雨入りはまだ先でしょうか。
市内のあちこちで、美しいアジサイを見かけるようになりました。今日は、国指定史跡シーボルト宅跡(鳴滝)のアジサイをご紹介します。
色とりどりの西洋アジサイが、見ごろを迎えています。地植えアジサイだけでなく、鉢のアジサイも並び、とてもか華やかです。
たくさんの品種があり、色や形、花の大きさがそれぞれ違い、おもしろいです。ぜひ、ゆっくりと見比べてみてください。
アジサイの名前を想像し、答え合わせをしながら鑑賞するのも、楽しいのでおすすめです。ユニークな名前の品種がたくさんありました。
街中とは違い、木々に囲まれた静かな空間で、のんびりと観賞することができました。ベンチもあるので、ゆっくりと過ごせます。
お天気続きで、アジサイがぐったりとしないか心配ですが、もう少し楽しませてほしいですね。次回は、記念館も拝見したいと思います。
さて、今日は、アジサイの話題だけではございません!せっかく来たので、シーボルト宅跡の周辺をぐるっと散策してみることにしました。シーボルト記念館を左手に、シーボルト通りのゆるやかな坂を登っていきます。
すると、階段の途中に小屋のようなものを発見。
近づいてみると、うっすらと「トンネル地蔵堂」と書かれていました。中には、小さなお地蔵様と観音様がならんでいます。なぜトンネルなんだろうと思っていると、ありがたいことに、町内の方の談話が掲示されていました。
談話の内容を要約してご紹介すると…。日露戦争の開戦直前と書かれていたので、1904年ごろでしょうか。今から120年ほど前、このあたりに、本河内水源地の水を西山浄水池に送る水道管を敷くためのトンネル工事が行われたそうです。
当時は市の人口も増え、水不足が問題となっており、トンネル工事は昼夜問わず続けられました。この付近は、田んぼや畑ばかりで家は一軒もなく、トンネルの上の段にこのお地蔵さんがぽつんと立っておられただけだったそう。
しかし、工事で掘り出された土石などで付近は通れなくなりました。お地蔵さんに行く道も埋まってしまい、花もあげられません。見かねて、中川町の横山おもんというおばあさんが、お地蔵さんを自宅付近の御堂に連れて行きました。
ところがそれから、トンネルの中に白装束の幽霊が出るという噂が…。夜になると白いぼーっとしたものが立ったり、チンチンと音がするので、薄気味悪く、仕事がちっとも進みません。
噂を聞きつけたおもんばあさんは、若者たち(談話の方も含む)と一緒に確かめに行ったところ、本当に見えたそう。
するとその晩、おもんばあさんの枕元に白装束のお地蔵さんが立ち、「元の場所がよかけん、連れて行ってくれろ」と言われました。おもんばあさんは、工事頭に道をあけてもらい、今ある元の場所に地蔵さんを祀りました。それからは、幽霊も出ず、鐘もならず、めでたく鳴滝から片淵までのトンネルが貫通した…というお話。
お地蔵様にまつわるこのようなエピソードがあるなんてびっくりしました!お地蔵様は、いつからこの土地を見守っていらっしゃるのでしょうか。シーボルトもこのお地蔵様にお参りしていたのかな…と想像してしまいます。
付近でトンネルらしきものを探してみましたが、残念ながら私は見つけられませんでした。地下に埋まっているのでしょうか。
こちらの鳴滝町西部公民館が目印です。ぜひ、アジサイと合わせて鳴滝散策もいかがでしょうか?
●シーボルト記念館(シーボルト宅跡)
場所:鳴滝2丁目7-40
時間:9:00~17:00(入館16:30まで)
電話:095-823-0707
休館日:月曜(祝日は開館)
料金:一般:100円 小中学生:50円 ※シーボルト宅跡は無料
駐車場:あり 普通車7台 ※開館時間のみ駐車可能
アクセス:電停「新中川町」/バス停「中川町」より徒歩約7分
●トンネル地蔵堂
場所:鳴滝2丁目12-41
アクセス:電停「新中川町」/バス停「中川町」より徒歩約12分
参考:「トンネル地蔵さん」談話