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ウクライナ兵「爆弾搭載したドローンは2週間使えたら大ベテラン。1日3~4機破壊されている」

佐藤仁学術研究員・著述家
(写真:ロイター/アフロ)

2022年2月にロシア軍がウクライナに侵攻。ロシア軍によるウクライナへの攻撃やウクライナ軍によるロシア軍侵攻阻止のために、攻撃用の軍事ドローンが多く活用されている。また民生品ドローンも監視・偵察のために両軍によって多く使用されている。

ウクライナ軍では小型民生品ドローンに爆弾を搭載して、ロシア軍を探知したら投下したり、ドローンごと突っ込んでいき爆発させたりしている。そのようなウクライナ軍の様子をOn Demand Newsが報じていた。

動画の中でウクライナ兵は「ドローンはすぐに迎撃されて破壊されてしまいます。1週間に大量のドローンが破壊されてしまいます。2週間以上持てば、大ベテランです。1日に3~4機のドローンが破壊されています」とコメントしていた。

ドローンは攻撃用も監視用も探知したらすぐに迎撃して破壊してしまうか、機能停止させる必要がある。上空のドローンを迎撃するのは、電波を妨害(ジャミング)してドローンの機能を停止させるいわゆる"ソフトキル(soft kill)"と、対空機関砲のように上空のドローンを爆破させる、いわゆる"ハードキル(hard kill)"がある。

爆弾を搭載した小型民生品ドローンや攻撃ドローンだけでなく、監視・偵察ドローンも発見したら、すぐに迎撃しなくてはならない。偵察ドローンは攻撃をしてこないから迎撃しなくても良いということは絶対にない。偵察ドローンに自軍の居場所を察知されてしまったら、その場所にめがけて大量のミサイルを撃ち込まれてしまい大きな被害を招きかねないので、偵察ドローンを検知したら、すぐに迎撃して爆破したり機能停止させたりする必要がある。そのため、ウクライナ兵が報道の中で語っているように、ドローンはすぐに破壊されてしまう。

ウクライナ兵は破壊された一般人の家庭でドローンに爆弾を搭載して、操作している。一般市民が家の中に置いていった家具や洋服、ぬいぐるみなどがそのまま放置されており、そのような廃墟になってしまった家の中でドローンに爆弾を搭載して操作してロシア軍を探知したら攻撃を行っている。

▼破壊された一般市民の家でドローンに爆弾を搭載して攻撃を行っているウクライナ兵を伝えるメディア(On Demand News)

学術研究員・著述家

グローバルガバナンスにおけるデジタルやメディアの果たす役割に関して研究。科学技術の発展とメディアの多様化によって世界は大きく進化してきました。それらが国際秩序をどう変化させたのか、また人間の行動と文化現象はどのように変容してきたのかを解明していきたいです。国際政治学(科学技術と戦争/平和・国家と人間の安全保障)歴史情報学(ホロコーストの記憶と表象のデジタル化)。修士(国際政治学)修士(社会デザイン学)。近著「情報通信アウトルック:ICTの浸透が変える未来」(NTT出版・共著)「情報通信アウトルック:ビッグデータが社会を変える」(同)「徹底研究!GAFA」(洋泉社・共著)など多数。

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