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iPhone 7ジェットブラックに刻印が剥がれる問題。「総務省指定」消えるとどうなる?

篠原修司ITジャーナリスト/炎上解説やデマ訂正が専門
報告されている「刻印が剥がれた」例。筆者キャプチャ

Appleの最新スマートフォン『iPhone 7』のジェットブラックモデルにのみ、本体背面にある刻印が剥がれる問題が報告されています。

Jet Black Finish New Problem (not scratching) | MacRumors Forums(海外サイトの掲示板での報告事例)

この問題は本体背面に保護シートなどを貼り付けた際、それを剥がすときに背面に印字されている「iPhone」の文字やモデルナンバーなどがあわせて剥がれてしまうというものです。

報告には「新品のiPhoneに貼られている保護シートを外したら刻印も剥がれた」という事故レベルの話もあり、背面の刻印が好きな人にとっては重要な問題です。

刻印が剥がれる様子を撮影した動画

「総務省指定」の文字が消えると?

また、気になるのが日本での場合です。

ご存知だとは思いますが、日本のiPhone 7には「総務省指定」との刻印があります。

iPhone7の刻印「総務省指定」に賛否両論の声 表記を外すことはできなかったのか総務省に聞いた - ねとらぼ

これが剥がれてなくなってしまった場合、ユーザーに何か不利益はあるのか総務省電波環境課に話を伺いました。

総務省電波環境課「仮に剥がれたとしてもただちに違反している状況にはなりません。ただ、刻印がなくなるとその端末が許可を受けているものなのかそうでないのか分からなくなります。中古端末などでは問題があるかもしれません」。

――ユーザーはどうすれば良いのでしょうか?

総務省「(刻印は)基本的に取れないこと前提にしています。ユーザーの問題、というよりも製造業者(Apple)がどう対応するかという問題です」

というわけで、仮に刻印が剥がれてしまってもユーザーが法的な意味で慌てる必要はないようです。

なお、この刻印が剥がれる問題はジェットブラックモデルにのみ起きており、ほかのカラーモデルからの報告はありません。おそらく、ジェットブラックモデルの高光沢仕様が関係しているのだと思われます。

ITジャーナリスト/炎上解説やデマ訂正が専門

1983年生まれ。福岡県在住。2007年よりフリーランスのライターとして活動中。インターネット(SNS)で起きる炎上の解説、デマのファクトチェック、スマホやガジェットの話題、生成AIが専門。最近はYouTubeでも活動しています。執筆や取材の依頼は digimaganet@gmail.com まで

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