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ロッテ浦和で研修中の韓国長身右腕に日本人にはない「伸びしろ」

室井昌也韓国プロ野球の伝え手/ストライク・ゾーン代表/KBO取材記者
千葉ロッテ2軍で研修中のユン・ソンビン(写真:ストライク・ゾーン)

5月16日から千葉ロッテの2軍施設、埼玉県のロッテ浦和球場で韓国・ロッテジャイアンツのイ・ヨンフン2軍投手コーチ(41)とユン・ソンビン投手(20)が技術の向上と体力強化を目的に研修を行っている。

(関連記事。ユン・ソンビンの成績など:韓国ロッテのエース候補生 千葉ロッテで研修へ

ユン・ソンビンは日本での研修について「課題の制球力アップのために、清水(直行)コーチから投球フォームのバランスについてアドバイスを受けている。他の選手たちが一生懸命やっている姿は刺激になる」と話す。

身長197センチ、体重90キロ。遠くからでも目を引くその姿に菊地大祐2軍ストレングスコーチは「日本人にはないサイズ。長い手足は魅力的で体力の伸びしろがある」と語る。

長い手足が目を引くユン・ソンビン(左)。右は投球中の島孝明(写真:ストライク・ゾーン)
長い手足が目を引くユン・ソンビン(左)。右は投球中の島孝明(写真:ストライク・ゾーン)

菊地コーチはユン・ソンビンの課題として「下半身を使うのがあまり得意ではなく、十分に体を使い切れていない」とし、「それでも速い球が投げられているので磨いたらもっと良くなる」と話した。

菊地コーチとユン・ソンビンは今回の研修期間の目標に「お尻周りの筋肉を鍛えて力を上半身に伝える」ことを掲げた。

ユン・ソンビンはプロ1年目を右肩の治療に費やしたこともあり、下半身強化によって「肩、ひじへのストレスを減らせる(菊地コーチ)」効果もある。

イ・ヨンフンコーチとユン・ソンビンの研修は6月3日まで予定されている。

<ロッテジャイアンツの現況>

現在、韓国ロッテは54試合を終えて(144試合制)19勝35敗、勝率3割5分2厘で首位と16.5ゲーム差の最下位10位。チーム防御率もリーグワーストの6.06だ。

⇒ リーグ順位表(ストライク・ゾーン)

画期的な試みとなったシーズン中のコーチと選手の研修派遣だが、一方でファンからは成績不振もあって批判の声も上がっている。

韓国プロ野球の伝え手/ストライク・ゾーン代表/KBO取材記者

2002年から韓国プロ野球の取材を行う「韓国プロ野球の伝え手」。編著書『韓国プロ野球観戦ガイド&選手名鑑』(韓国野球委員会、韓国プロ野球選手協会承認)を04年から毎年発行し、取材成果や韓国球界とのつながりは日本の各球団や放送局でも反映されている。その活動範囲は番組出演、コーディネートと多岐に渡る。スポニチアネックスで連載、韓国では06年からスポーツ朝鮮で韓国語コラムを連載。ラジオ「室井昌也 ボクとあなたの好奇心」(FM那覇)出演中。新刊「沖縄のスーパー お買い物ガイドブック」。72年東京生まれ、日本大学芸術学部演劇学科中退。ストライク・ゾーン代表。KBOリーグ取材記者(スポーツ朝鮮所属)。

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