11月のスタートは異常高温か、広く夏日予想に
あす29日(日)までは冷気優勢で雷雨に注意
ここ数日、日本付近は上空の寒気の影響で、いわゆるゲリラ雷雨の起こりやすい状態が続いていて、きょう28日(土)午前中も、特に関東地方で雷雲が発達し、落雷の影響により、停電などの被害が発生しました。
あす29日(日)にかけても、上図のように北からの冷気(寒気)が優勢で、大気の状態が不安定になりやすいため、関東甲信や北陸、東北では、急な激しい雨、落雷、竜巻などの突風、ひょうに十分な注意が必要です。
ハロウィーンには暖気優勢に
ところが、週明けには冷気(寒気)がすっかり北上し、南や西から暖かな空気に覆われてくるでしょう。上図のように31日(火)ハロウィーンには暖気が優勢となるため、東日本や西日本を中心に、ポカポカな暖かなハロウィーンとなり、夜の冷え込みも強くはなさそうです。
11月のスタートは暖波にスッポリ
そして11月に入ると一段と暖かな空気が流れ込み、上図のように、2日(木)には、上空約1500メートルで、9度以上の暖気に、関東付近までスッポリと覆われる予想です。
さらに画面にはありませんが、西日本を中心に、9月下旬並みの12度以上の暖かな空気に覆われる所もありそうで、寒波ならぬ暖波の襲来となりそうです。この平年より大幅に暖かな空気に覆われるため、日中は25度以上の夏日が続出する予想で、11月のスタートは異常高温となり、季節外れの汗ばむ陽気の所も多くなりそうです。
東京都心も日に日に気温が上昇
東京都心の予想最高気温をみると、来週は11月を迎えるのに、それに逆行するように日に日に上昇する予想です。2日(木)と3日(金)文化の日は24度まで上がり、4日(土)は25度の夏日となる予想です。暖気がもっと強まったり、フェーン現象が起こったりするなどの気象条件によっては、26度から27度位まで上がるような上限幅となっています。
東京都心で、最高気温の統計がある1875年以降、11月に25度以上の夏日となった記録は13回ありますので、すごく珍しいわけではありませんが、もし26度以上となれば、2回しかなく、11月としては記録的な暑さとなります。
(1923年11月1日27.3度、1977年11月1日26.7度)
季節外れの夏日が続出へ
関東よりもっと気温が上がりそうなのが東海から西日本で、25度以上の夏日が名古屋、大阪、広島で2回、高知、福岡で3回、鹿児島にいたっては、11月のスタートから毎日予想されています。
11月の夏日は、西日本では珍しくないものの、やはり気象条件がもっと気温の上がる方向となった場合、九州を中心に27度から28度位まで上がる可能性もあり、さすがにここまで上がれば、11月としては記録的な高温ということになります。
10年に一度程度の高温か
気温の上がる来週後半は、気象庁から早期天候情報で、広範囲に高温に関する情報が発表されています。これは情報発表期間(5日間程度)としては、10年に一度程度の高温となる可能性がある場合に発表されるものです。
さすがにこの時期の高温では、熱中症に注意・警戒が必要というところまではいかないと思いますが、紅葉の進み具合や農作物への影響などが心配されます。