【富士宮市】広い境内にそびえる大きなイチョウに目を奪われる『熊野神社』
富丘小学校を右に見て進みすぐ左折、富丘橋を渡って右側に鎮座している『熊野神社』。
まだ見た目にも新しい白い鳥居が目を引きますが、創建は1774年と古く、青木村から青木寄合組村が分村した際に、青木東谷戸内より現在地に遷され、青木寄合村の土産神とされたといわれています。
修験道場として開かれていた和歌山県熊野地方の熊野三山は武士や上級農民などの信仰を集めていたそうです。
「蟻の熊野詣」と言われるほどに熊野参詣が流行し、熊野三山を勧請した『熊野神社』が各地に祀られ、その数はおよそ3,000社もあるそうです。
もともとここには『熊野神社』が遷座する以前には『松尾神社』が鎮座していたそうです。
『松尾神社』の創建は1774年と言われています。
看板によると現在『松尾神社』は境内社として拝殿手前に祀られているということなので、イチョウの前の石祠が『松尾神社』だと思われます。
そして、『熊野神社』が村社に列された年に、村内の稲荷神社や農業や福の神として祀られた甲子(きのえね)、藤原道真公が祀られる天神社が合祀されたそうです。
『松尾神社』の後ろにそびえる立派なイチョウは富士宮市指定保存樹です。
指定時の1991時点で推定樹齢が230年という事ですので、『松尾神社』が創建された頃植樹されたものだと推定できます。
時の流れを経て、この地にあり続けるイチョウの木と『熊野神社』は地域を見守り続けるように鎮座しています。
そして境内には、子どもたちが遊べる遊具があり、右手にある建物は寄り合い処や憩の家として地元の方々が集まる場所になっていました。
熊野神社:富士宮市青木333-1