強烈寒気、九州上空は一日で20℃も急降下。奄美大島でも雪が舞うか?
西回りで強烈寒気が南下
この冬なかなか強い寒気が南下してこなかった九州へ、冬も終盤を迎えたこの時期に強烈な寒気が南下しようとしています。
上空1500メートル付近の暖気と寒気の予想をみると、きょう(日)午前9時、西日本や東日本は、平年より10℃前後も高い季節外れの暖気に覆われていますが、あす(月)午前9時には、もう西日本全体が真冬の寒気にすっぽりと入れ替わる予想です。
特に九州付近に注目すると、わずか1日で20℃前後も低下しており、近来まれにみるような急降下ぶりが予想されています。
そして寒気がピークとなるあさって(火)午前3時頃には、地上に雪をもたらすような-6℃以下のラインが九州よりさらに南へ下がり、奄美大島(名瀬)のすぐ近くまで南下する予想となっています。(図中、黄色の丸の中)
種々の計算では、奄美大島上空で-3℃~-5℃程度まで下がる予想です。
この奄美大島(名瀬)では、気象庁が高層観測を行っており、上空1500メートル付近の統計では、午前9時の低温記録が-6.7℃、午後9時の低温記録が-7.4℃となっており、この-7.4℃が観測された2016年1月24日には、奄美大島で115年ぶりの雪(みぞれ)が観測されました。
今回の寒気はこの雪を観測した時ほど強くはなく、名瀬などの地上で雪が降る可能性は小さいとみられますが、標高が500メートル程度より高ければ気温が3℃以下まで下がる計算となっていますので、降れば雪が混じる可能性が十分にあると思われます。
奄美大島にある最も高い山、湯湾岳(標高約694メートル)付近では、さすが奄美最高峰の山だけあって、数年に一度程度は雪が舞うとも言われていますが、今回もこのあたりならば、十分に雪が舞う可能性があるものと思われます。
びっしり雪雲、九州や四国でも広く雪に
強烈な寒気の南下がピークを迎える、月曜日夜から火曜日明け方頃の雲の予想では、寒気に伴う雲が日本の周辺にびっしりと発生しており、九州や四国でも雪が降り、平地でも雪化粧をする所が多くなるでしょう。
また寒気の氾濫する奄美大島でも広く雲がかかる予想です。
気象庁からは、九州北部、四国、中国に大雪に関する情報が出されており、平地でも10センチ以上の降雪となり、大雪となるおそれがあります。
冬も終盤を迎える頃にやってくるこの冬一番の強い寒気に、特に西日本は警戒が必要です。