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300本塁打と1000安打の「同時達成」はバレンティンが2人目。両方を同じシーズンに達成は5人

宇根夏樹ベースボール・ライター
ウラディミール・バレンティン MARCH 12, 2017(写真:アフロスポーツ)

 ウラディミール・バレンティン(福岡ソフトバンク・ホークス)は、日本プロ野球通算の300本塁打と1000安打を同時に達成した。6月13日の5回裏に、高橋奎二(東京ヤクルト・スワローズ)の投球を、レフトのホームランテラスまで飛ばした。

 300本塁打は43人目、1000安打は310人目だ。300本塁打の達成者は、いずれも1000安打以上を記録している。

 同時達成は、2015年7月24日の中村剛也(埼玉西武ライオンズ)に続く2人目。同じシーズンに両方を達成した選手は、中村とバレンティン以外に3人いる。王貞治田淵幸一アレックス・カブレラがそうだ。

 1000安打に到達する前に300本目のホームランを打ったのは、田淵しかいない。1978年6月5日に300本塁打、8月17日に1000安打を達成した。王とカブレラの300本塁打は、どちらも1000安打の翌月。それぞれの達成日は、王が1967年の7月10日と8月31日、カブレラは2008年の7月10日と8月20日だ。

 通算の本塁打と安打は、王が868本と2786本、田淵が474本と1532本、カブレラは357本と1368本。6月14日の時点で、中村は429本と1570本、バレンティンは301本と1001本を記録している。

 なお、中村は300本塁打&1000安打を達成したのに続き、次の打席に通算15本目の満塁本塁打を打ち、王の最多記録に並んだ。どちらのホームランも、大谷翔平(現ロサンゼルス・エンジェルス)からだ。その後、中村は6本のグランドスラムを記録し、通算21本としている。

 一方、バレンティンは300本塁打と1000安打に加え、12球団からの本塁打も、同時に達成。中村と同じように、次の打席でもホームランを打った。今シーズンが日本プロ野球11年目のバレンティンは、2011年から2019年まで東京ヤクルト・スワローズでプレーした。福岡ソフトバンクへ移った昨シーズンは、交流戦がなかった。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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