史上最速の梅雨明けに戸惑うアジサイたち@代々木公園【東京都渋谷区】
史上最短の梅雨明けからの猛暑に唖然!…としているのはヒトだけではありません。梅雨を彩るアジサイたちも、まるで連ドラが突如打ち切りになるようなあっけない梅雨のエンディングに「ええっ?!」と ざわついているようです。
とはいえ、代々木公園のアジサイはピークを越えてなお
猛暑の中で果敢に咲きほこっています。
アジサイの色は土壌がアルカリ性だと赤系になり、
酸性だと青系になるといわれています。
紫っぽいのは土壌が中性に近いのでしょう。
まるでリトマス試験紙みたいですよね。
アジサイの語源は藍色の花が集まっていることを意味する「集づ藍(あづあい)」だという説がありますが、昔の日本の土壌は青系の花が咲く酸性だったということなのかしらん?
色の濃い花は艶やかですが、アジサイの色の元になるアントシアニン系色素の薄い淡色系のアジサイの花も優美です。
こちらは色素のない白いアジサイ「アナベル」。
ボンボンブーケみたいに可憐です。
薄黄緑色の花が徐々に白くなって開いていく途中のメタモルフォーゼ感がまたいとをかし。
こちらはガクアジサイ。アジサイは日本原産ですが、原種のヤマアジサイもこのガクアジサイの仲間。拙宅のベランダにもガクアジサイを植えていますが、毎年元気に咲いています。繊細そうに見えて、じつは案外強い花なのです。
ガクアジサイもやはり土壌によって色が変化します。ほんのりピンクに染まったガクアジサイはとてもラブリー。
こちらのガクアジサイは、ブルーの花の周りに白い装飾花が涼しげです。
アジサイは幕末に長崎に滞在していたドイツ人医師シーボルトが「オタクサ」という学名を付けてヨーロッパに持ち込んだそう。オタクサって何だか今どきのコトバみたいですが、シーボルトの愛妻となった遊女お滝さんの呼び名に由来するのだとか。その学名は後に学術的に無効になり、シーボルトが国外追放されて2人の仲も裂かれてしまいましたが、長崎では今でもアジサイをオタクサの愛称で呼ぶそうですね。
そんなわけで18世紀にヨーロッパに渡ったアジサイですが、中東では珍しいようですね。公園ではアジサイをバックに撮影している中東の方を見かけました。
こちらは薔薇の前で記念撮影していたアフガニスタンのご家族。薔薇もピークを過ぎていますがまだたくさん咲いています。しかしこれだけ見ると 代々木公園ではなく海外のガーデンみたいですね。
まだ夏日が続くようですが、少し陽射しが和らぐ時間帯になったら、夕涼みがてら公園でしばし花を愛でてみてはいかがでしょう。
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代々木公園
東京都渋谷区代々木神園町2-1
TEL 03-3469-6081(代々木公園サービスセンター)
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