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終局直後のドラマ アゲハマ交換の名人戦 裏話のその裏

内藤由起子囲碁観戦記者・囲碁ライター
井山裕太棋聖と対局中の高尾紳路九段(左)=2015年9月、筆者撮影

7月19日日曜日に放送されたNHK「囲碁フォーカス」で、「盤上のドラマは終盤にあり」という特集がありました。ご覧になったかたもいらっしゃると思います。

そこで採り上げられていた第31期名人戦(張栩名人対高尾紳路挑戦者)第4局(2006年10月11、12日)は、タイトル戦史上初めてアゲハマ交換が行われ、364手の激闘の末、半目勝負となった一戦です。

私は観戦記者として現地にいて、アゲハマ交換もナマで目撃でき、印象に残る碁でした。

そのときの裏話をご紹介しましょう。

対局当日、初日から張栩名人はぴりぴりしていました。

対局室の外、庭から物音が聞こえるとびくっとしてそちらのほうを見たり、記録席の紙ずれの音も気になって見たり。いつもとはちょっと違う感じを受けていました。

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囲碁観戦記者・囲碁ライター

囲碁観戦記者・囲碁ライター。神奈川県平塚市出身。1966年生。お茶の水女子大学大学院修士課程修了。お茶の水女子大学囲碁部OG。会社員を経て現職。朝日新聞紙上で「囲碁名人戦」観戦記を担当。「週刊碁」「囲碁研究」等に随時、観戦記、取材記事、エッセイ等執筆。囲碁将棋チャンネル「本因坊家特集」「竜星戦ダイジェスト」等にレギュラー出演。著書に『井山裕太の碁 AI時代の新しい定石』(池田書店)『囲碁ライバル物語』(マイナビ出版)、『井山裕太の碁 強くなる考え方』(池田書店)、『それも一局 弟子たちが語る「木谷道場」のおしえ』(水曜社)等。囲碁ライター協会役員、東日本大学OBOG囲碁会役員。

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