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【京都市】東山区・祇園にある『両足院(建仁寺山中)』と「KYOTOGRAPHIE」

高津商会RICALIFE&文化芸術☆プロデューサー/ジャーナリスト(京都市)

両足院

両足院は、建仁寺の開山・明庵栄西(みんなんようさい)禅師の法脈・黄龍派(おうりょうは)を受け継ぐ龍山徳見(りゅうざんとっけん)禅師を開山とする臨済宗建仁寺派の塔頭寺院です。

江戸初期までは、知足院と霊泉院が輪番で建仁寺開山堂・護国院を守塔していたこともあり、建仁寺開山明庵栄西禅師の直系黄龍派の中心寺院であったことがわかります。

室町時代初期の1358年に、建仁寺第三十五世・龍山徳見(りゅうざんとくけん)により創建されました。

親寺の建仁寺は、京都の禅寺が誇る「京都五山」の第三位に位置する名刹。

仏教においては、二つの足を持つ中で最も尊い存在である仏様を「両足尊(りょうそくそん)」と呼ぶことがあり、それが「両足院」という名称の由来だとか。

寺内には京都の北方を守る鞍馬寺の本尊の胎内仏であった毘沙門天像が祀られており、その毘沙門天に庇護されていたのが、戦国から江戸時代にかけて成功した氏族の一つである、黒田氏(黒田官兵衛で有名!)だそうです。

そして、京都府の名勝庭園に指定されている『池泉回遊式庭園』も有名ですね。

池の北側には織信の弟織有楽斎好みの如庵の写し「亭」、その右には六帖席の「臨池亭」が並びます。

両足院は通常は非公開です。

「KYOTOGRAPHIE京都国際写真祭」

両足院(建仁寺山内)にて「KYOTOGRAPHIE京都国際写真祭」が行われているので、特別に拝観(有料)ができます。

京都府の名勝庭園指定である『池泉回遊式庭園』を借景に、大書院にてトマ・デレーム《Légumineux 菜光》シリーズのヴェルサイユ宮殿で栽培される古代種の素朴な野菜のポートレイトが見れます。

そして、庭におりて移動した先にある茶室では、長崎雲仙で恵みを得た野菜の種などを記録した八木夕菜《種覚ゆ》の写真を、鮮やかな色や特殊な空間演出とともに味わえます。

掛け軸の表具は実は、今、京都で注目されている表具師「井上雅博」さん。つい先日まで京都伝統産業ミュージアムで、屏風や掛け軸に代表される表具の世界を現代の表具師の仕事を通して広く多くの方に伝え体感してもらう「Space Mounting |スペース・マウンティング」と題した展覧会を開催していました。

「KYOTOGRAPHIE京都国際写真祭」は、京都を舞台に数カ所で開催される国際的な写真祭で2021年は9月18日〜10月17日の会期で開催されています。

時代劇と両足院

両足院さんでは、時代劇のロケとしても使われることがあります。

東側にある塔頭の各入口には石段が設けられているので、面白い画が撮れるようです。

「幕府お耳役檜十三郎」「遠山の金さん」「喧嘩屋右近」などでもロケ地として撮影されたそうです。

先日「高津商会」でも、多くの貴重な時代劇を撮影中のスナップ写真を見せてもらいました。

職人さんたちが撮影現場で働いている姿や、映画撮影などで使われている「高津商会」の小道具たちが写っており、本当に感動しました。

いつかこれら歴史的に大切なモーメントを、お披露目できる日がくるといいなぁと思います…

両足院

〒605-0811 京都府京都市東山区大和大路通四条下る4丁目小松町591

TEL.075-561-3216 / FAX.075-561-3270

LIFE&文化芸術☆プロデューサー/ジャーナリスト(京都市)

京都で生まれ育つ。世界各地を周遊、欧米中心に20年ほど滞在し京都に帰還。日本のコアな伝統文化や芸能、神社仏閣や裏歴史、催事らを国内外の旅サイト・雑誌・新聞で執筆。経験に基づく“陰謀説”の電子書籍出版あり。フォトジャーナリスト、写真映像家、音楽・イベントプロデューサー、特殊ツアープロデュース・ガイドから日本庭園庭師までマルチに活躍。日本映画の発祥時より美術に携わってきた”ジャパニーズハリウッド”京都太秦にある老舗『髙津商会』にて映画・美術装飾・アート&エンタメ、海外事業に携わりつつ伝統文化・芸能などに関わる史実や古美術らについて勉強中。『京愛』や『日本愛』を深め世界進出を夢見る毎日。

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