Yahoo!ニュース

注目のWBAライト級タイトルマッチを前に、両者が舌戦

林壮一ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属
(C)Amanda Westcott/SHOWTIME

 26戦全勝24KOのWBAライト級チャンピオン、ジャーボンテイ・"TANK"・デービスvs.14戦全勝12KOの同1位、ローランド・ロメロ。5月28日に行われる一戦を前にした両者が、4月7日に催された記者会見で顔を合わせた。

(C)Amanda Westcott/SHOWTIME
(C)Amanda Westcott/SHOWTIME

 27歳の王者と26歳の挑戦者。年齢も近く、全勝同士であることから、互いにライバル心を剥き出しにしている。SHOWTIMEもPPVを売るために、敢えて2人を煽っている感がある。

(C)Amanda Westcott/SHOWTIME
(C)Amanda Westcott/SHOWTIME

 ジャーボンテイ・デービスは言った。

 「ロリーとの試合に向け、練習を重ねている。ヤツとのファイトに備えるのは初めてではない。いかにヤツを苦しめてやるかを検討した。輝かしい照明の下で、あいつがどんなリアクションをするか見物だな。俺が本物であることを証明するお膳立てが整ったんじゃないか。自分がボクシング界で、唯一無二の価値を持つ王者だという事を証明するよ。たっぷり、それを目にしてほしい。

 ロリー戦が簡単だとは思っちゃいない。コーチには『相手を敬う気持ちを忘れるな』と説かれた。俺もヤツも男としてのプライドを懸ける。どちらが試合終了時に立っているかってことだな。

 今後もライト級で戦い続けていきたい。俺の目標は、日々自分を成長させることだ。昨日よりベターな自分でいたい。ヤツは俺のパワーを警戒しながらも、逃げずにKOを狙ってくるだろう。俺は迎え撃ち、あの鼻をへし折ってやるさ。あちらさんの陣営も『早い回で倒してやる』なんてわめいているが、不可能だって思い知るがいいぜ」

(C)Amanda Westcott/SHOWTIME
(C)Amanda Westcott/SHOWTIME

 ローランド・ロメロも話した。

 「TANKが素晴らしいファイターであることは認める。でも、俺にとっては簡単過ぎる相手なんだよ。野郎をノックアウトして、俺は自分の歴史を築くんだ。あっちはリングで逃げ回るように思うね。最終的には俺のKO勝ちだな。保証するよ。

 17歳からボクシングをやってきたけれど、俺は常に過小評価されてきた人間だ。色んな選手を沈めて来たってのに。だからこそ、5月28日はボクシングIQの高さを披露する。野郎がかつてスーパーフェザー最強選手で、今はライト最強になったとしたって、関係ないんだ。俺には敵わないからな。野郎は俺にKO負けするんだよ。

 ジャーボンテイは、己の技術が高いように語るが、毎試合顔を腫らしているじゃないか。自分より軽い選手を叩きのめしてはいるがね。特別な選手じゃない。きっちりノックアウト勝ちを飾って、野郎を引退に追い込んでやる」

(C)Amanda Westcott/SHOWTIME
(C)Amanda Westcott/SHOWTIME

 この試合は、かなりの盛り上がりを見せるであろう。彼らはキャンプで、どれだけ自己を追い込めるか。

ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

林壮一の最近の記事