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ひとり旅だからこだわりたい! 温泉地のグルメで失敗しないコツ

高橋一喜温泉ライター/編集者

温泉旅のメインディッシュは、言うまでもなく温泉である。どれだけ上質な温泉にありつけるかが大事なポイントとなる。

そうは言っても、温泉地で味わえるご当地グルメも旅の愉しみである。自由なひとり旅だからこそ、食べ物にはこだわりたい。

温泉地でしか食べれない絶品もやし

温泉地に行かないとありつけないグルメは、ぜひ押さえたい。

たとえば、大鰐温泉の名物、大鰐温泉もやしもそのひとつ。

大鰐温泉は青森県にある湯処で、開湯800年を誇る名湯だ。旅館のほか、地元の人が利用する共同浴場も複数存在する。昭和レトロで懐かしい雰囲気が魅力である。

そんな大鰐温泉の名物である大鰐温泉もやしは、350年前からこの土地に伝わる幻の冬野菜。津軽三代藩主・信義公が湯治する際は必ず献上されていたとか。温泉熱と温泉水のみを用いる栽培方法は、まさにここでしか味わえない「温泉グルメ」である。

大鰐温泉もやし
大鰐温泉もやし

また、11月から4月頃が栽培の最盛期で、栽培者も限られることから必ずありつけるとは限らない。さらには傷みやすいので、ほとんどが地元で消費される。そういう意味で、幻の野菜である。

特徴は、その長さ。温泉パワーですくすくと伸びたもやしは30センチほど。一般的なもやしとは、見た目からして違う。さらに、文字通りシャキシャキと音がする食感は、もはやもやしの概念を超えている。

脇役ではなく、主役を張れる存在感だ。炒めても美味しいし、ラーメンの具としてもイケる。肉巻きも絶品だ。大鰐温泉を訪ねたら、絶対に食べたい逸品だ。

豚肉と温泉もやしのしゃぶしゃぶ
豚肉と温泉もやしのしゃぶしゃぶ

小規模の宿を選ぶ

その土地ならではの温泉グルメをいただくには、宿選びが重要となる。

大雑把な傾向としては、大規模な旅館やホテルの食事は、個性に欠けることが多い。万人受けする料理が並びがちだし、珍しい食材は安定して仕入れることが難しいからだ。

地物の食材や料理をいただきたいなら、フレキシブルに対応できる小規模な宿のほうが可能性がある。宿の主人が自ら漁や猟を行うような宿は、ふだんの食卓では目にしないような食材や料理が並ぶことが多い。

宿の料理に期待できそうもないときは、素泊まりで宿泊し、食事は外でとるという選択肢もある。温泉街にある郷土料理のお店や居酒屋では、その土地ならではの温泉グルメを選ぶことができる。

宿の主人が獲った鹿肉の刺身
宿の主人が獲った鹿肉の刺身

困ったときは道の駅

近くに道の駅があるなら、そこのレストランや食事処を利用するのも一手だ。道の駅には、郷土の食材が集まり、メニューにもそれらを生かした料理が並ぶ。食べるものに困ったら、とりあえず道の駅に行ってみよう。

道の駅の売店には、特産品が並ぶので、そこでおつまみやお酒を調達し、宿で晩酌という楽しみ方もある。

ソロ温泉に限らず、旅先でいただく食材や料理は強く心に残るものだ。出発前に滞在する温泉地の特産くらいは事前に調べておきたい。温泉グルメは、ソロ温泉を充実したものに変えてくれるはずだ。

高橋一喜|温泉ライター

386日かけて日本一周3016湯を踏破/これまでの温泉入湯数3800超/著書に『日本一周3016湯』『絶景温泉100』(幻冬舎)、『ソロ温泉』(インプレス)/温泉ワーケーションを実行中/2021年1月東京から札幌へ移住/InstagramnoteTwitterなどで温泉情報を発信中

温泉ライター/編集者

温泉好きが高じて、会社を辞めて日本一周3016湯をめぐる旅を敢行。これまで入浴した温泉は3900超。ぬる湯とモール泉をこよなく愛する。気軽なひとり温泉旅(ソロ温泉)と温泉地でのワーケーションを好む。著書に『日本一周3016湯』『絶景温泉100』(幻冬舎)、『ソロ温泉』(インプレス)などがある。『マツコの知らない世界』(紅葉温泉の世界)のほか、『有吉ゼミ』『ヒルナンデス!』『マツコ&有吉かりそめ天国』『スーパーJチャンネル』『ミヤネ屋』などメディア出演多数。2021年に東京から札幌に移住。

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