「10K」とは何を意味している?テーラーメイドやピンが謳うドライバーのやさしさとは【ゴルフ】
![](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/dk/expert-image/akirayasu/article/01760439/title-1715234164957.jpeg?exp=10800)
テーラーメイドやピンの新作ドライバーでは「10K(テンケー)」を謳っている。これは、ヘッドの慣性モーメントのこと。
数値が大きいほど、回転しにくく、ブレにくい。10K=10,000。
慣性モーメントの値は「グラム立方センチメートル」で表され、10Kを謳っているドライバーは10,000グラム立方センチメートルを超える慣性モーメントを有しているということになる。
ブレにくさ、は、2つに分ける必要がある。「左右」と「上下」だ。
左右の慣性モーメントには規定上、5,900という上限が設けられている。この規定を守りながら、左右と上下、合計の慣性モーメントが10,000を超えているのが10Kドライバーなのだ。
2つの慣性モーメント
左右の慣性モーメント
左右の慣性モーメントが大きいほど、ヘッドの内部重心を中心軸にした、左右の回転が抑えられ、方向が安定しやすい。
![左右の回転のブレが抑えられる。赤い点が内部重心](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/dk/expert-image/akirayasu/article/01760439/image-1715232650222.jpeg?fill=1&fc=fff&exp=10800)
上下の慣性モーメント
上下の慣性モーメントが大きいほど、ヘッドの内部重心を中心軸にした、上下の回転が抑えられ、高さが安定しやすい。
![上下の回転のブレが抑えられる。赤い点が内部重心](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/dk/expert-image/akirayasu/article/01760439/image-1715232727962.jpeg?fill=1&fc=fff&exp=10800)
操作性との兼ね合い
「ブレない」「ミスヒットに強い」となれば、良いことしかない、と感じるかもしれないが、デメリットもある。
それは、操作性が損なわれやすくなる、という点だ。
慣性モーメントが大きいクラブはヘッドを回しにくい。そうなると、スイング中、フェースの開閉を積極的に使うことが難しくなる。
それは、テクニックを駆使しにくくなる、というだけでなく、始動からダウンスイングのどこかの局面でフェースが開く度合が大きくなると、そこからフェースをスクエアに戻しにくくなる、ということ。
クセが強いスイングをしているゴルファーにとっては、10Kはマイナスに働く場合があるかもしれないのだ。
また、操作性があるアイアンを使っていて、ドライバーの性能との違いが大きくなると、ドライバーとアイアンの両立をコースラウンドで表現することが難しくなる。
ドライバーは、アイアンとの兼ね合いもふまえて、選んでいきたい。
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