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Googleオランダがエープリールフールに公開「天気を自由に操作できるGoogle Wind」

佐藤仁学術研究員・著述家
(Googleオランダ)

Googleオランダは2017年3月31日に、オランダの天気を自在に操作できる「Google Wind」を開発しているという動画をアップした。オランダは1年間のうち145日も雨が降る。そして冬はどんよりとしている。

風車で雨雲を吹き飛ばす

そこでGoogleオランダではGoogleのクラウドプラットフォームを活用して、雲の動きを予測。そしてオランダの名物ともいえる風車を利用。オランダには1,170の風車があり、それら全てを繋げて、悪天候が発生するのを回避する。そして風車で強風を起こして、雨雲を吹き飛ばしてしまうと、晴れ空が現れる。

屋外では食事もできない程のとてつもない強風が巻き起こるシーンはリアリティもある。そして雨は必要な時に必要な場所に降らせることも可能にする。4月1日から始めるとのことだが、もちろんエープリールフールのネタ。

▼以下がGoogleオランダがエープリールフールに公開した「天気を自由に操作できるGoogle Wind」140万回以上再生されている。

実現したら世界の気候変動にも貢献?

かつてアムステルダムに住んでいたことがあるが、オランダでは特に冬は寒くて暗いので、気分まで滅入ってしまう。本当に風車で雨雲を飛ばしてしまい、人工的だが快晴な天気になったら気持ちがいいかもしれない。

Googleのことだから、将来的に本当に実現してしまうかもしれない。このように天気を自在に操作できるような技術が発展すると、水不足の回避による干ばつ被害対策、気候変動による世界規模での大型の台風やハリケーンによる洪水被害の最小化にも役立つかもしれない。そして気象予報士という職業も不要になる。

なおGoogleオランダでは昨年(2016年)のエープリールフールには「自動運転の自転車」の動画を公開、この動画も450万回以上再生されている。

学術研究員・著述家

グローバルガバナンスにおけるデジタルやメディアの果たす役割に関して研究。科学技術の発展とメディアの多様化によって世界は大きく進化してきました。それらが国際秩序をどう変化させたのか、また人間の行動と文化現象はどのように変容してきたのかを解明していきたいです。国際政治学(科学技術と戦争/平和・国家と人間の安全保障)歴史情報学(ホロコーストの記憶と表象のデジタル化)。修士(国際政治学)修士(社会デザイン学)。近著「情報通信アウトルック:ICTの浸透が変える未来」(NTT出版・共著)「情報通信アウトルック:ビッグデータが社会を変える」(同)「徹底研究!GAFA」(洋泉社・共著)など多数。

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