発達障害とHSPの「共通点」とは?決定的な「違い」についても解説!
こんにちは、精神科医しょうです。
こんなことを耳にする事があります。
「発達障害とHSPはどう違うのですか?似ているところがあって私はどっちなんでしょうか」
このように発達障害をHSPと間違えてしまったり、HSPと発達障害を間違えてしまったりすることもあるんです。
そこで本日は発達障害とHSPの違いや共通点について説明していきますね!
この記事を読んで欲しい人
- 発達障害とHSPの違いがわからない人
この記事を読むメリット
- 発達障害とHSPの違いがわかる
- 発達障害とHSPの共通点がわかる
この記事の信頼性
- 普段の精神科での外来診療に加え、インスタで6万人以上のHSP気質のフォロワーさんと関わりのある精神科医しょうが発信します
発達障害とHSPの決定的な違い
まず初めに発達障害は生まれつきの特性です。
発達障害には、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症(ADHD)、学習症(学習障害)、チック症、吃音などが含まれます。発達障害は発達の特性であり、病院で診断されます。
一方でHSPはHighly Sensitive Personと言い、5人に1人の繊細で敏感、共感性が豊かな気質を持つ人のことを指します。これは心理学者のアーロン博士が提唱した概念なんですね。
発達障害は病院で診断を受ける一方で、HSPは気質であり病気ではないので病院で診断を受けることはありません。
発達障害とHSPは全くと言っていいほど違う概念であることに気づくはずです。
ではなぜ冒頭のような疑問が出るなど混同されてしまうのでしょうか?
発達障害とHSPの共通点
両者の共通点はどんなところでしょうか?そして似ていて間違われやすいのはどんな理由からでしょうか。
両者の共通点、それは「感覚過敏」のためです。
もう少し深堀りしていきましょう。
発達障害の中には自閉スペクトラム症(ASD)が含まれるというお話をしましたね。
特定の音に過敏な聴覚過敏だったり、特定の衣服の肌触りへの過敏(触覚過敏)だったり、日差しが強い屋外への過敏性(視覚過敏)といった特徴がある人もいます。
反対に感覚に対する著しい鈍麻さである感覚鈍麻がある方もいます。
ASDの方に感覚過敏や感覚鈍麻がある一方で、HSPの方にも感覚過敏がある場合があるんです。
視覚、聴覚、嗅覚、触覚などに対する過敏さはASDの方にも、HSPの方にも見られる事があるんですね。
またASDには社会的コミュニケーションの障害や、興味や関心の限定性や強いこだわりといった特徴があります。
つまり全体としてはASDとHSPの特徴が異なるものが多いのですが、「感覚過敏」については似ている特徴なんですね。
これらの理由により発達障害とHSPが混同されてしまう事があるのではと考えています。
まとめ
本日は発達障害とHSPの似ているところについてお伝えしました。
いかがでしたでしょうか?
これまでに両者が混同していた方は、混同してしまう理由と両者が全く違う概念であるということが分かったのではないでしょうか。
両者の共通点、それは「感覚過敏」によるものなんですね。両者は全く違う概念ではありますが、共通点もあります。さらにいうと、「生きづらさ」も両者の共通点ではあるんですね。
もしあなたが生きづらさを感じているのであれば、この記事で少しでも気持ちが楽になれば嬉しいです。
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