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【土浦市】本とコーヒーと土浦をテーマにしたフリーペーパー「ほんとこ」が面白い、月一で雑談会も開催!

コイケケイコ土浦在住ライター(土浦市)

2025年の新たな趣味に、読書を始めてみませんか?スマホでどんな情報も簡単に入手できるこの時代に、あえて“本”を読むことの魅力は、非日常への誘いであったり、没入する感覚を楽しめることだったり。目指すは、月に一冊程度で、じっくりと、のんびりと。読んだ本を誰かに紹介する場があることで、読書がもっと面白くなるはず。

亀城公園前の古民家カフェでゆるーく始まる「ほんとこ雑談会」

亀城公園前にある「城藤茶店」は、以前にもおすすめの古民家カフェとして紹介したことのある場所ですが、この場所は喫茶店という機能だけでなく、土浦の情報発信地やコミュニティスペースとしての隠れた機能もあるのをご存じでしたでしょうか。

今回取り上げた「読書」に関しても、「本」をきっかけに交流が生まれる場を企画しており、月に一度の頻度で「ほんとこ雑談会」なる会が行われています。

取材に伺ったのは2024年12月の「ほんとこ雑談会」開催日。「6時半ぐらいに来てもらえれば、適当に始めてますよ」と話すのは、城藤茶店のオーナー・工藤さん。かなりゆるーい時間指定です。いわれた通りに、6時半ぐらいに電球の灯りを頼りに、店へと赴いて暖簾をくぐると、人の家を訪れたような玄関、そして廊下が続き、ガラス戸の先にはたくさんの人影が!

参加費は無料だけれど、お気持ちとして100円を貯金箱へ

通常は喫茶スペースとして使用されている場所は、「ほんとこ雑談会」の参加者でわちゃわちゃしています。参加している方の年齢層は、大学生から60代までと幅広く、学生やお仕事をされている方、毎月参加される方や久しぶりにいらした方、初参加の方となど、職業も参加方法もさまざまです。

参加費は無料ですが、城藤茶店のオリジナルブレンドコーヒーがいただけるので、お礼の気持ちを込めて店内にあるブタの貯金箱に100円をカンパすることをおすすめします。

「ほんとこ雑談会」ってどんな会なの?

ところで「ほんとこ雑談会ってどんな会なの?」という本題に戻りますが、小難しいことはまったくなくて、ご自身が読んだ本を紹介しあうといういたってシンプルな集いです。

12月は特に参加者が多かったということで、2チームに分かれて座談会が行われていましたが、月によってまちまちですが10名ぐらいが集まることが多いそう。その日持ち寄られた本は、哲学的なものもあれば、世界の中華料理、美術本、図鑑などもあって、それぞれが5分程度で、どうしてその本がおすすめなのか、もしくは好きなのかを紹介しあいます。

興味がなければ目にも留まらないようなジャンルでも、話を聞いていると読みたくなるものばかり。持ち寄られた本を見ると図書館で借りてきた本などもたくさん!

参加者さんが持ち寄った本セレクション

雑談会終了ぐらいのタイミングで、それぞれのチームにお邪魔して、「話を聞いて読んでみたいと思った本」を教えてもらいました。

「ボビー・ギレスピー自伝 Tenement Kid」(イースト・プレス)

テーブル席チームからは「ボビー・ギレスピー自伝 Tenement Kid」の翻訳本。1年目から参加している男性がお持ちになった本で、初参加の際にも紹介し、今回はたくさん人が来るということを知って改めて紹介したいとお持ちになった「人生で一番好きな本」です。

物静かに語る参加者さんですが、特に好きだという一説については熱い想いを語り、きっとご自身の支えや道しるべとして愛読されていることがうかがえます。

■「This Book is a Planetarium」(クロニクルブックス)

もう一方のチームからは、その本が紹介されたときに「わあ!」と歓声が上がった洋書をピックアップ。

華やかな表紙もさることながら、なんといってもページをめくるたびに飛び出す“仕掛け”がユニーク!静岡の美術館を訪れた際にミュージアムショップで入手したという一冊で、「クリスマス気分で楽しくワクワクしてもらえるかなと思って」とお持ちになったそう。

プラネタリウムのページにスマートフォンを差し込んで電気を消すと…

部屋にいながらにして星空が楽しめる!

「読む」だけでなく、「眺める」ことも読書なのだという発見があり、本を読むことが身近に感じられました。

本とコーヒーと土浦をテーマにしたフリーペーパー「ほんとこ」

「ほんとこ」は、「本と珈琲と土浦」を略したニックネームのようなダジャレのようなもので、月一の座談会のほかに、不定期でフリーペーパーも発行しています。

もともとは3年ほど前に城藤茶店で開催された土浦まちゼミ「若手交流:どんな本を読むか」がきっかけで、一度きりで終わらせることなく、本を読める場を作りたいという想いから雑談会が誕生したそう。

「本と珈琲と土浦 -ほんとこ-」Instagramより
「本と珈琲と土浦 -ほんとこ-」Instagramより

「本を好きな人はコーヒーも好きかなと勝手に思って」と笑いながらそう話す工藤さんは、だったら紹介したい本と土浦の喫茶店・名物マスターを紹介するフリーペーパーを作ろうと有志の皆さんと2023年3月に「ほんとこ」を創刊。2024年12月に4号目を発行した「ほんとこ」は読み応え十分で、土浦の喫茶店の魅力を知ることもできます。

次回の「ほんとこ雑談会」の詳細は、Instagramや城藤茶店でも教えてもらえますので、ぜひチェックしてみてくださいね。

ほんとこ

Instagram hontoco_tsuchiura

ほんとこ雑談会

開催場所:城藤茶店

茨城県土浦市中央2-15-8 MAP

電話番号:029-895-0283

開催時間:18:30~20:00ぐらいまで

参加費:無料(城藤茶店のオリジナルブレンドコーヒー付き/任意でカンパ100円)

参加方法:「ほんとこ」instagramのDMまたは会場となる城藤茶店に電話でご連絡を

当日は皆さんに紹介したいお好きな本をご持参下さい。

駐車場:近隣の有料駐車場をご利用ください

土浦在住ライター(土浦市)

土浦市在住のフリーランスの編集・ライター。海外・国内の旅行関連のガイドブックや書籍制作をはじめ、ブライダル情報誌の編集にも携わる。食べること・飲むことが好きで、趣味が興じて最近では食を中心にWEB、紙媒体などで取材執筆活動中。地元土浦の飲食パトロール、歴史やカルチャー学習も積極的に行っています。

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