ノルウェー気候訴訟で歴史的な判決!環境団体が国に勝訴、3つの石油プロジェクトに制裁
気候変動団体がノルウェー国を提訴し、3つの石油プロジェクトに対する違法な許可を巡り、オスロ地方裁判所が気候変動団体に有利な判決を下した。
ノルウェー最大級の若者の環境団体Natur og Ungdomとグリーンピースは、2017年から2020年までの3回の裁判を経て最高裁で敗訴した。
しかし、その時に最高裁は「国家は新たな石油プロジェクトを承認する前に、気候に対する地球規模の影響を評価しなければならない」とも判決をくだしていた。
そこで環境団体らは、3つの油田プロジェクトにおいて、「そのような評価が行われていなかった」と最高裁の判決を根拠に昨年6月に提訴。
ノルウェー政府は、北海のティルヴィング、ブレイダブリク、ユグドラシル新油田の開発・操業計画を承認。石油エネルギー省は、ノルウェー憲法に違反していないと主張していた。
オスロ地方裁判所は、環境団体らの訴えを認定し、3つのライセンスを無効と18日に発表。同裁判所はすべての点で、団体らの訴えを支持する判決を下しており、現地では大きなニュースとなっている。
環境保護団体はこの判決を歓迎し、「法の支配の下で生きることを意味する歴史的な判決」と評価。即座に生産停止を求めており、裁判所は国に補償金と訴訟費用の支払いを命じた。
環境保護団体の勝利に対して、環境派の政治家や他の組織も歓迎のコメントを寄せ、気候変動に対する重要な一歩として位置づけている。
石油エネルギー省のアストリッド・ベルグモール国務秘書官は、国は判決に同意しておらず、現在控訴を検討しているとノルウェー公共局の取材で強調し、今後の展開が注目される。