【京都府長岡京市】市民の憩いの場 築170年の町家が開館15周年で西国街道今昔写真展を開催します!
JR長岡京から西国街道に入り、少し南に歩いたところに、「長岡京市立 神足(こうたり)ふれあい町家」があります。この旧石田家住宅は、江戸時代末期の建物で街道筋に店を構え、「紙屋」の屋号で和紙などを商っていたといいます。現在は市民の憩いの場となっているこの町家で、2022年9月3日(土)〜10月31日(月)まで、開館15周年特別イベントとして「長岡京市今昔写真展~西国街道の今むかし」が開催されます。
実際に訪れてみると、表に出格子を並べ、白壁、虫籠窓(むしこまど)があり、玄関には麻の暖簾が掛けてあります。茶舗時代に使われていた京看板も健在です。下地窓、土間や梁、桐の欄間や座敷、床の間に至るまで昔のまま残されていて趣があります。江戸時代は和紙などを商い、後に医院や会社の寮になるなどの変遷があり、先代より茶の小売り業を営んでいたと言います。
建物は旧石田家住宅で江戸時代の末の嘉永2年(1849年)といいますから173年前の建物です。運営している長岡京市の指定管理者であるNPO法人乙訓障害者事業協会の方によると、「京都市内の町家と違って間口が広く、田の字形の間取りは、商家と農家の特徴を合わせ待っている」のだそう。
戦国時代には、明智光秀の娘、お玉(ガラシャ)がこの西国街道を通って、細川忠興の待つ勝竜寺城へ向かったと伝えられ、その「輿入れの図」を所有していて、11月のガラシャ祭を前後して飾られます。 神足ふれあい町家は、国登録有形文化財の第80号に指定され、長岡京市では、第1号となりました。
店内には、こだわりクッキー、和菓子屋さんのお菓子、竹の子加工品、お茶、物販販売コーナーや古墳グッズなども置いてあります。町家特製蕎麦・うどん、町家あんみつ、ぜんざいなどの軽食やデザートを食べることもできます。レンタルスペースとしてフォークライブや町家音楽喫茶などの地元のイベント会場としても貸し出されています。
「長岡京市立 神足(こうたり)ふれあい町家」(外部リンク) 長岡京市神足二丁目13-10 075-951-5175