Yahoo!ニュース

『内P』復活特番 奇跡に近かった人気芸人の再結集、それを実現させた内村光良の人柄 #専門家のまとめ

田辺ユウキ芸能ライター
出典:番組公式サイト(テレビ朝日系)より

バラエティ特番『祝!内村光良還暦祭り 内村プロデュース復活SP!!』(テレビ朝日系)が9月28日に放送された。2000年4月から2005年9月までレギュラー放送された『内村プロデュース』は、内村光良(ウッチャンナンチャン)が独自の手法とコンセプトで世の中のあらゆるものをプロデュースする番組。

当時、番組に出演していた芸人の多くはその後、MCをつとめたり、冠番組を持ったりする売れっ子に。そんな人気者たちが復活特番ではかつてのように無邪気に、そして懸命に笑いをとろうと奮闘。その姿からは、自分たちを引き上げてくれた内村への感謝が溢れていた。

そこで当記事では、番組出演者たちの内村に対する想いをまとめたい。

ココがポイント

内村の優しさを表すエピソードに、決して番組で共演した若手芸人へダメ出しをしない(中略)内村さんは“見て学べ”ですよね
出典:ORICON NEWS 2014/12/22(月)

バナナマンの日村勇紀さんも内村さんを尊敬している先輩に挙げ、「絶対に人の悪口をいわない」と紹介
出典:grape 2017/8/6(日)

ほとんど“消えて”いた有吉を起用し、根気よくチャンスを与えていた『内P』。そして、内村からの期待に見事応えていった有吉
出典:集英社オンライン 2023/10/13(金)

改名を指示した内村からは「俺も反省したんだ。人生を変えるような‥‥申し訳ない。お前らがウチの番組で変えたのに」と謝罪
出典:GREEニュース 2022/6/5(日)

エキスパートの補足・見解

特番にはレギュラー放送時の出演者だけではなく、下の世代の人気芸人も登場。「お笑いオールスター」のような雰囲気となった。このメンバーが他局の裏かぶりもなく揃ったのは奇跡に近い。ある意味、テレビ朝日だけではなく地上波各局が総力をあげて内村の還暦を祝ったようでもあった。それが叶ったのも、内村の愛される人柄が理由だろう。

ちなみに9月20日、全国各地の映画館で同番組の傑作選上映会が実施され、筆者も足を運んでかつての映像を楽しんだ。上映会では、東京の映画館で開催されたふかわりょうの舞台挨拶中継もあった。その席での「バラエティの終わりは悲しい。誰かが『いつか一緒に集まりましょう』と言うけど、実際には無理なのが“バラエティあるある”」とのコメントが印象的だった。

みんなが売れっ子になると再結集は難しい。スケジュール、ギャラなどいろいろ課題が出てくる。特番冒頭でも内村が、有田哲平(くりぃむしちゅー)に対して「会うのは6、7年ぶりなんだよ!」と話していた。

『内P』終了の翌年に公開された内村の監督映画『ピーナッツ』(2006年)は『内P』メンバーが出演し、かつての仲間が再び集まって草野球に打ち込む姿が描かれた。内村は映画のなかに「またみんなで集まりたい」という気持ちを詰め込んだ。今回の特番は内村の願いが“カタチ”になった。だからなのか、笑いと、ちょっと泣けるところがあった。ふかわは舞台挨拶で「不可能を内村さんが可能にした。これは内村さんの人徳」と語っていたが、一夜限りの復活はまさに内村の人柄によるものが大きい。

芸能ライター

大阪を拠点に芸能ライターとして活動。お笑い、テレビ、映像、音楽、アイドル、書籍などについて独自視点で取材&考察の記事を書いています。主な執筆メディアは、Yahoo!ニュース、Lmaga. jp、リアルサウンド、SPICE、ぴあ、大阪芸大公式、集英社オンライン、gooランキング、KEPオンライン、みよか、マガジンサミット、TOKYO TREND NEWS、お笑いファンほか多数。ご依頼は yuuking_3@yahoo.co.jp

田辺ユウキの最近の記事