「ザ・インタビュー」は観るべき映画なのか?
KNNポール神田です!
追記:2014/12/27/SAT/17:43
いよいよ、話題の映画「ザ・インタビュー」が公開された。見に行く人でインタビューに答える人たちは、映画を観るよりも、テロに屈しないという意思表明をしにきたようにもみえる。
初日で10万人が劇場にかけつけたことになる。
一本の映画をきっかけに、またいつもの米国の悪の枢軸国家の一方的な断定が始まったと思えてならない。もちろん、犯人が北朝鮮であるという、証拠そのものは、米国の「特定秘密」にあたり、証拠を見せられることは絶対にない。証拠がなくても、断定するのが米国のやりかただ(笑)。
映画監督のマイケル・ムーア監督が揶揄するように、これらは、米国の伝家の宝刀であり、こちらが、やられたからやり返す…といういつもの論理だ。いつもアメリカはこの手で他国への攻撃に及んでいる。ベトナム、湾岸戦争、イランイラクにいたるまで。
北朝鮮へ向けてアメリカがなんらかの報復するとなると、同盟国であり、憲法改正で派兵の制度や概念が変わる日本はどうなるのか?実際には、北朝鮮でのネットアクセスが遮断されるということが起きている。
また、この映画の米国での上映を望む声も上がりだしている、かなり格式をもって…。
結果として、2014年12月25日から米国で公開されることとなった。
監督と主演を務めるセス・ローゲン氏は「人々が声を上げた!自由が勝った!ソニーはあきらめなかった!」とツイート。
しかし、これは、あくまでも、セス・ローゲンの映画だ。
日本でいうと、吉本の芸人の映画だと思えばいいだろう。
本当に北朝鮮はこの映画「ザ・インタビュー」を公開されることを本当に阻止したかったのだろうか?という疑問が残る。そんな米国とのリスクを犯してまで、この映画の公開を恐れるような映画だったのだろうか?また、見る側も、テロの脅威に屈しないつもりで見に行く価値のある映画なのだろうか?
映画評論家の町山智浩氏は、「みんな、セス・ローゲンの映画を見たことがあるのか?」と指摘する
町山氏らしい愛のある表現(笑)であるが、どうしようもないくだらない映画を作っている事は、伺い知る事ができる。アメリカではウケるのだ。くだらないアメリカン・ジョーク満載で。
セス・ローゲンで調べてみると、いろいろと過去の作品がわかる。コメディやパロディの映画監督だ。
そう、あの映画「グリーン・ホーネット」主演のセス・ローゲンでもある。あの映画はひどかった(笑)
2002年公開の「007/ダイ・アナザー・デイ」のほうが、シリアスで北朝鮮にとって都合が悪かったはずだ。
むしろ、シリアスが問題ではなく、金正恩第一書記をパロディネタにされていることが原因だったのかもしれない。それは、もし、日本の天皇が外国でパロディ映画化されていることに対して抱く感情と似ていると思う。
それでも、米国は「自由」という名のもとにこの映画を公開する。
一番、北朝鮮に近い米国の同盟国であるニッポンも、年末とか師走に関わらず、このくだらないと一部で評価されている映画の成り行きには、12月26日金曜日(米国時間の25日)から注意をしておく必要がありそうだ。何が起きるかわからないからだ。
イギリス人も、英王室を自分たちイギリス人で揶揄するのは許されるが、外国人が揶揄することには、違和感を覚える。日本人も天皇に際してはそれなりの距離感をとても大切にしてきている。自由の国、アメリカは大統領でさえ、自分たちで選ぶ国の文化の人たちだ。当然、元首や元首クラスの人に対しての価値感がちがう。
北朝鮮が滑稽に見えて、パロディにするのは自由だが、バカにされる国の立場も考える必要がありそうだ。今の北朝鮮は、軍国主義の頃のニッポンと、とても似ている。天皇バンザイで死ぬる人がまだ存在している国家なだけなのだ。国民がすべての情報を遮断され、軍国主義教育を繰り返していたかつてのニッポンと同様。そんな頃に天皇のパロディ映画を公開しようとしたならば、鬼畜米英(きちくべいえい)の気運に燃料を投下しているとしかいえない。
くだらない映画であればあるほどだ。そんな軍国時代を経験してきたニッポンだからこその、解決策はないのだろうか?