Yahoo!ニュース

来週日本に影響しそうな熱帯低気圧が発生、今後の動向に十分注意

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
雲の様子(ウェザーマップ)

今後台風となり、来週は沖縄付近へ?

雨や風の予想(ウェザーマップ)
雨や風の予想(ウェザーマップ)

タイトル画像にある通り、きょう19日(金)午前9時、フィリピンの東の赤い丸の中で、熱帯低気圧が発生しました。まだ気象庁からは公式的に台風へ発達するとの情報は出ていませんが、種々の計算では、台風への発達を予想する計算が多数を占めていて、その台風位相は、来週中頃に、沖縄付近へ進む計算が多くなっています。

参考までに、上図は、日本のGSMモデルの計算ですが、来週24日(水)昼には、台風と思われる勢力で、沖縄付近に北上する計算です。

その後の動向に関しては、太平洋高気圧の勢力に押されて、大陸へ進む計算や太平洋高気圧が弱まり、九州方面へ北上する計算などが混在しています。いずれにしても、この台風と思われる熱帯擾乱(ねったいじょうらん)の動向次第で、来週後半以降の本州付近の天気の傾向がガラッと変わる可能性があります。

沖縄近海の海水温は30度以上

海水温の様子(気象庁発表に筆者加工あり)
海水温の様子(気象庁発表に筆者加工あり)

現在、フィリピンの東海上から沖縄付近、そして日本の南海上にかけての海水温は、平年より高く(右図)、30度以上で、特に沖縄付近では31度以上の海域が広がっています。このため、熱帯擾乱(ねったいじょうらん)が沖縄付近に北上する過程で、急速に勢力を強める可能性も考えられます。

来週後半以降の猛暑や天気に影響も?

天気と予想最高気温(ウェザーマップ)
天気と予想最高気温(ウェザーマップ)

最新の予報では、沖縄の那覇や石垣島に、来週23日(火)から24日(水)にかけて、傘マークが付きました。今後の熱帯擾乱の勢力次第では、大荒れや大しけなどの荒天となる可能性があります。

関東から九州は、太平洋高気圧に覆われ、猛暑が続き、特に週明けにピークとなり、22日(月)は東京都心でも37度の危険な暑さが予想されています。その後24日(水)頃までは猛暑が続きますが、25日(木)以降は、全体的に雲が多くなる予報となっています。

熱帯擾乱の動向次第では、来週後半以降の猛暑や天気の傾向がガラッと変わる可能性がありますので、最新の熱帯擾乱の動向に、十分ご注意ください。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

杉江勇次の最近の記事