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「ネストのバス」ってなんだ?早春の産卵[スポーニング]とバスの動きについて。

ikahimeバス釣りブロガー

こんにちは、バス釣りブロガーのikahimeです。

今回は、春になってくるとフィールドで良くみかけるブラックバスの産卵床「ネスト」についてや、産卵前後のブラックバスの行動について解説していきます。

バス釣りにおける「ネスト」とは

ブラックバスのネスト(産卵床)
ブラックバスのネスト(産卵床)

「ネスト」とはブラックバスの産卵床の事ですね。流れが弱くて比較的水深の浅い砂地などに形成され、ワンドの最奥などにも多く見ることが出来ます。

見た目は写真のように、円状に白or黒っぽい感じになっています。

ブルーギルのネスト
ブルーギルのネスト

こちらはブルーギルのネスト。似ていますが、大きさや産卵床のまわりにいる魚種で判断出来ます。

だいたい例年同じ場所がスポーニングエリアとなっていることが多く、私がよく訪れる相模湖ではスポーニングエリアが釣り禁止となっているケースもあります。

水温が15度ぐらいを上回ってくると、産卵のシーズンが本格化していきます。

つい先日(3月28日)に房総リザーバーへ訪れたときの水温は12度〜13度。もう数日後には本格化するはずです。今年は暖かい日が続いているので少し季節感が早まるでしょう。

オスバスが守っている

ネストの周りには高確率でそれを守るオスバスがうろうろしており「場所に固執する」という特徴を持ちます。

ルアーにチェイスしてきて、元居た場所に戻っていく個体が居たらほぼネスト絡みの個体だと考えて良いでしょう。

'そわそわしてる感じ'というか、明らかに普段とは違う動きをします。

ブラックバスの産卵のサイクルについて

  1. オスが浅瀬に産卵床を作り、メスを待つ
  2. メスは複数のベッド(ネスト)を回遊し産卵する
  3. 産卵床をオスが守る

という流れですね。

ネストの状態はさまざまで、

  • オスバスだけが居る状態
  • オスバスとメスバスがペアで居る状態
  • どちらも居ない状態

などです。

小さい個体がオス、大きい個体がメスということが多いです。雌雄の判別は難しいですが多くの場合はそうです。

3月〜5月に最盛期を迎える

時期的には3月から5月にかけて、シャローエリアに点在しています。まさに今時期からですね。

ただハイランドレイクなど、水温が平地と異なる場合には6月〜7月ごろまでずれ込んでいるフィールドもあります。

過去の経験で、標高1000mのフィールドで真夏(7月)にスポーニングシーズンを迎えているフィールドがありました。

ネストのバスを狙って良いのか

ネストの見えバスを狙うかどうか?について正直なお話をすると、全く狙った事が無いと言うと嘘になります(汗

理想は「個体減少に繋がるので狙わないようにしている。」という意見です。

でも、でかい見えバスがいたら狙いたくなってしまうのが釣り人の性ですよね...

釣れてもあまり嬉しくない

ただし産卵がらみのバスは釣れたとしても嬉しさ半分、罪悪感半分です。

ですので言い訳がましいですが、基本はフィーディングフィッシュを狙う釣りをします。フィールドにはスポーニングに全く関係のない個体も存在するからですね。

しかし、どうしても…と言う時がある、ということです。

狙っていなくても釣ってしまう可能性

産卵管の発達したメスバス。狙ったわけでは無いけど、産卵に絡む個体が釣れてしまう事がある。
産卵管の発達したメスバス。狙ったわけでは無いけど、産卵に絡む個体が釣れてしまう事がある。

ただし狙わないようにしても釣れてしまうときがあります。

ブラインドで釣れたとき、それが産卵絡みのバスかどうか判断が難しい場合も多いです。

ですので3月〜5月ぐらいにバスが釣れたら、連れ回さずにそっとリリースしてあげるのが正解。ネストにうまく戻れないと稚魚たちは外敵によって滅ぼされてしまいます。

この時期にライブウェル禁止期間を設けている理由は、釣れたバスを産卵床から離してしまうと戻れなくなってしまうから。

時間をかければ釣れる?

ネストを守るオスバスは時間をかければ釣れる…と言われています。外敵からネストを守るために、攻撃的になっているからですね。

外敵を排除するために、時には口を使うこともあります。しかしネストを守るオスバスも必死ですので、そう簡単には食ってきません。

だから時間さえかければ簡単に釣れるわけではない、というのが個人的な実感です。

ネスト撃ちは絶対悪なのか?

本来であれば、ネストのバスは可能な限りそっとしておくのが正解

しかし釣ってみる事もブラックバスの生態や性質をより深く知るために必要な事だと思います。

積極的にネストのバスを狙うことを推奨するわけではありません。先述したように罪悪感に苛まれますのでおすすめ出来ません。

また、ブラックバスの個体は有限の資源ですから、極力狙わない、という考えは釣り場保護の観点から見ると当然です。

しかし意図せず釣ってしまうこともあることも考慮すれば、ネスト撃ちは必ずしも「絶対悪」ではありません。

知っておきたいネストの話

以上、ブラックバスのネストとスポーニングについてでした。

「ネストのバス」とはどんなものなの?と言うことをお伝えするための記事でした。

この時期にフィールドで見かけるブラックバスたちがどのような行動をとっているのか。を知って釣りをすると、より理解が深まります。

また、必要以上に産卵がらみの魚へダメージを与えないためにも必要な知識ではないでしょうか。

バス釣りブロガー

バス釣りブロガー。小学生のころにグランダー武蔵やミラクルジムの釣りに影響を受け、バス釣りをはじめた世代。 関東一円のリザーバーでレンタルボートスタイルをメインとしています。

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