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「武豊が凱旋門を勝つところが見たい」一心で馬主活動に励む松島オーナーの"愛" #専門家のまとめ

花岡貴子ライター、脚本&漫画原作、競馬評論家
2013年、凱旋門賞にキズナ号で参戦した武豊騎手を現地で応援する日本人観光客(写真:アフロ)

 10月6日16時20分(日本時間は同日23時20分)、フランス・パリロンシャン競馬場で凱旋門賞(G1)が行われる。

 武豊騎手は松島正昭氏が共同所有するアルリファー号に騎乗予定だが、このコンビ決定には松島オーナーの一途な武豊騎手への想いがあった。松島オーナーはあくまでも自らが武豊騎手を乗せて凱旋門賞を勝ちたいのではなく、武豊騎手が凱旋門を勝つ歴史的瞬間をつくりたい一心で馬主活動をされている。

 これこそ、類稀なる"推し活"ではないだろうか。

ココがポイント

「武ちゃん、たぶん泣くから。競馬の歴史をつくった人が一番の夢を勝って、どんな顔をするのか見たい。」
出典:デイリースポーツ 2024/9/30(月)


武豊騎手がアイルランドのJ・オブライエン厩舎の私設調教場オウニングヒルを訪れ、1週前追い切りに騎乗した様子 / キーファーズサロン

「強い追い切りではなかったですけど、おとなしくて乗りやすそうな馬。体調も良さそう。いい感じでした。」(武豊騎手)
出典:JRA-VAN Ver.Wolrd 2024/9/28(土)

「『武豊』というブランドが好き」「とにかく、ファンとして武君が凱旋門賞を勝つところが見たい。」(松島オーナー)
出典:Number Web 2022/06/25 (土)

エキスパートの補足・見解

 松島オーナーの"武豊騎手推し"は、どのインタビューを読んでも全くブレがない。

 1970年に中学1年の時に親に京都競馬場に連れていってもらったことをきっかけに競馬を好きになり、1987年にデビューした武豊騎手を見初め、憧れ、馬券とは別に"武豊"を好きになった。のちに、武豊騎手と友となり、自らは馬主となり、武豊騎手の夢を叶えるために「自分のできる範囲で、一緒に凱旋門賞を目指せる馬を買ってみようと考えるようになった」(松島オーナー)というくだりはまるで純愛小説を読んでいるかのような一途さを感じさせる。

 ダービー馬・ドウデュースで凱旋門賞を目指していたがそれが難しくなると、奥の手として既に一部所有していたアルリファーの持ち分を増やし、その契約に「『武豊に優先権利がある』という一筆」まで入れるという念の入れようだ。

 この物語のハッピーエンドはたったひとつ、「武豊が凱旋門賞を勝つ」以外にない。その強い一途な想いが叶うまで、この大河ドラマは続く。

ライター、脚本&漫画原作、競馬評論家

競馬の主役は競走馬ですが、彼らは言葉を話せない。だからこそ、競走馬の知られぬ努力、ふと見せる優しさ、そして並外れた心身の強靭さなどの素晴らしさを伝えてたいです。ディープインパクト、ブエナビスタ、アグネスタキオン等数々の名馬に密着。栗東・美浦トレセン、海外等にいます。競艇・オートレースも含めた執筆歴:Number/夕刊フジ/週刊競馬ブック等。ライターの前職は汎用機SEだった縁で「Evernoteを使いこなす」等IT単行本を執筆。創作はドラマ脚本「史上最悪のデート(NTV)」、漫画原作「おっぱいジョッキー(PN:チャーリー☆正)」等も書くマルチライター。グッズのデザインやプロデュースもしてます。

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