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スイッチ年末商戦に「ゼルダ」や「マリオパーティ」 来年に「メトロイド」 後継機種の言及は予告通りなし

河村鳴紘サブカル専門ライター
「Nintendo Direct」で紹介された「ゼルダの伝説 知恵のかりもの」

 「ニンダイ」の愛称で親しまれる、任天堂のゲームソフト情報番組「Nintendo Direct」が18日に配信されました。ニンテンドースイッチの後継機種の言及は予告通り「なし」。そして「ゼルダの伝説 知恵のかりもの」(9月発売)や「スーパーマリオパーティ ジャンボリー」(10月発売予定)など、人気になりそうな年末商戦のソフトが紹介されました。特に「2025年発売」とまだ先ではあるものの「メトロイドプライム4ビヨンド」が出たのは、コアなゲームファンを喜ばせたのではないでしょうか。

 今回の「ニンダイ」は、ニンテンドースイッチの後継機種に触れられてから、初めて。そして、後継機種がある以上、開発の比重がそちらに傾くであろうことは、ビジネスの仕組み、推察できるところです。そのため、ニンテンドースイッチの年末商戦のソフトは充実しているのか……というのが、今回の発表のポイントでした。後継機種は、ニンテンドースイッチとの互換性があるという予想があるにしても、「ゼルダ」「マリオパーティ」「メトロイド」の新作を出してきたのは、驚きました。

 ニンテンドースイッチは発売から既に8年目に突入していますし、もともと高性能のゲーム機ではありません。そのため、PS5やXbox Series Xと同じソフトがあることはラインナップの充実という意味では良いのですが、真っ向から比較されると評価が辛くなるのは事実です。

 そのため、ゼルダ姫を操作し「もの」を使って冒険をする「ゼルダ」新作、多彩なミニゲームが楽しめる「マリオパーティ」新作の存在は、大きいと言えます。ソフトの方向性としては、高性能である必要はなく、「ゼルダ」は創意工夫でやりこめるタイプ、「マリオパーティ」は誰でも気軽に短時間で遊べるタイプ。この手のオリジナルタイトルは常に欲しいところで、任天堂のうまさを感じます。逆に「メトロイド」はグラフィック的なものを求めたくなるタイプ。発売時期もまだ先ですし、後継機種との兼ね合い、続報も気になるところです。

 「X」のトレンドでは、「ニンダイ」を筆頭に、「ドラクエ」「メトロイド」「逆転検事」「かまいたち」「ゼルダ」などの関連ワードがランキングの上位を独占しました。今年の年末商戦は、後々に後継機種があることが分かっているだけに「買い控え」の可能性もありますが、案外関係なく、良い成果を期待できるかもしれません。

 なお18日の午前中、アニメ映画「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」の日本での公開日が2026年4月24日に決まったことが、さりげなく発表されています。それを受けて、ゲームメディアはもちろん、大手メディアも記事にしており、任天堂の株価が上昇。改めて任天堂の保有するコンテンツの厚みを感じさせてくれますね。

サブカル専門ライター

ゲームやアニメ、マンガなどのサブカルを中心に約20年メディアで取材。兜倶楽部の決算会見に出席し、各イベントにも足を運び、クリエーターや経営者へのインタビューをこなしつつ、中古ゲーム訴訟や残虐ゲーム問題、果ては企業倒産なども……。2019年6月からフリー、ヤフーオーサーとして活動。2020年5月にヤフーニュース個人の記事を顕彰するMVAを受賞。マンガ大賞選考員。不定期でラジオ出演も。

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