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道南バスが12月9日から「札幌―苫小牧間」高速バスを減便へ 「運行体制が限界」と発表

鉄道乗蔵鉄道ライター
道南バスの高速車(Public Domain)

 2024年12月3日、北海道室蘭市に本社を置く道南バスは、札幌―苫小牧間で運行する高速ハスカップ号の一部便を運休することを発表した。同社の発表によると、慢性的な乗務員不足が継続している中で、ほかの営業所からの応援勤務などにより高速バスの運行を維持してきたが、現運行体制にも限界が生じたことから12月9日より6往復12便中の3便を当面の間、運休するとしている。

 運休となる便は、苫小牧駅前を8時30分に発車する札幌行と、札幌駅前を16時30分と18時30分に発車する苫小牧行の2便の、合わせて3便だ。

 札幌―苫小牧間にはこのほか、北海道中央バスが運行する高速とまこまい号がおおむね1時間間隔で運行されており、道南バスの高速ハスカップ号はこのダイヤを補完するような形でダイヤが組まれている。道南バスの高速ハスカップ号については、現在のダイヤでは平日のみの運行で土日祝日は運休となっている。運賃は、道南バス、北海道中央バスともに片道1580円に設定されている。

 北海道では、2019年のJR石勝線夕張支線の「攻めの廃線」以降、鉄道路線の廃止が再び加速し、さらに、近年ではバスドライバー不足を背景として北海道内の多くのバス路線で廃止・減便が進んでいる。バス路線の減便・廃止は過疎地だけの問題ではなく、札幌市内の都市路線や都市間高速バスにも及んでいることから、北海道でのさらなる交通崩壊が心配される。

 (了)

鉄道ライター

鉄道に乗りすぎて頭の中が時刻表になりました。日本の鉄道全路線の乗りつぶしに挑戦中です。学生時代はお金がなかったので青春18きっぷで日本列島縦断修行をしてましたが、社会人になってからは新幹線で日本列島縦断修行ができるようになりました。ステッカーやTシャツなど鉄道乗蔵グッズを作りました。

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