元WBCスーパーミドル級王者がワンパンチKO
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WBA/WBC/WBO/IBFスーパーミドル級タイトルマッチのセミファイナルには、元WBC同級王者のアンソニー・ディレル(37)が登場した。
WBCスーパーミドル級タイトルを2度獲得しながらも、それぞれ初防衛戦で敗れたディレル。サウル・”カネロ”・アルバレスvs.ケイラブ・プラント戦開始前に、自らをアピールしたかったに違いない。
![(C)Ryan Hafey / PBC](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/t/iwiz-yn/rpr/soichihayashisr/00267046/image-1636299024892.jpeg?fill=1&fc=fff&exp=10800)
ディレルの相手に選ばれたのは、15勝(3KO)4敗2分けの28歳、マルコス・ヘルナンデス。
両者はファーストラウンドから、頭を付けて打ち合いを展開する。PPVを放送したSHOWTIMEが2ラウンド終了時点で19-19と採点したように、五分五分のファイトであった。3回も、甲乙つけ難かった。
![(C)Ryan Hafey / PBC](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/t/iwiz-yn/rpr/soichihayashisr/00267046/image-1636299168823.jpeg?fill=1&fc=fff&exp=10800)
が、第4ラウンド8秒、元チャンプの狙い澄ました右アッパーがヘルナンデスの顎を捉える。
次の瞬間、ヘルナンデスはキャンバスに沈んだ。立ち上がりはしたものの、足元がふらついており、レフェリーが試合終了と判断した。
![(C)Ryan Hafey / PBC](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/t/iwiz-yn/rpr/soichihayashisr/00267046/image-1636299418088.jpeg?fill=1&fc=fff&exp=10800)
戦績を34勝(25KO)2敗2分けとしたディレルは、ノックアウト勝利を飾った直後にリング上でバック宙を披露。
KO勝ちは、自身2度目となる世界タイトル奪取(2019年2月23日)以来とあって、喜びも一入といったところか。
![(C)Ryan Hafey / PBC](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/t/iwiz-yn/rpr/soichihayashisr/00267046/image-1636302488143.jpeg?fill=1&fc=fff&exp=10800)
試合後、勝者は言った。
「完璧なノックアウトだっただろう。ずっと練習してきたんだ。大振りにならないように意識したよ。ヘルナンデスは、俺のパンチが見えなかっただろうな。兄貴(IBFスーパーミドル級暫定王者のアンドレ)の『当たるぞ!』って叫び声が聞こえた。その通りになった。KO出来ると思っていたよ。それも、右で倒せるだろうって」
ディレルは今回、シュガーヒル・スチュワードの指導を受けてリングに上がった。現WBCヘビー級王者、タイソン・フューリーと同じトレーナーである。
ディレルの次戦は誰になるか。ケイラブ・プラント再起戦の相手に抜擢されるか。あるいは、今週末リングに上がるデビッド・ベナビデスとのリターンマッチが決まるか。