日本屈指の赤字路線「芸備線を考えるサミット」を地元高校生が開催! 8/25に広島県三次市で、入場無料
芸備線沿線の高校生や市民団体らで構成される「高校生集会実行委員会」は、2024年8月25日の13時から「JR芸備線を考える高校生サミット」を開催する。会場は広島県三次市のみよしまちづくりセンターぺぺらホールとなる。
サミットでは、沿線10校の高校生が三次に集まり、鉄道の現状に対する思いや課題、再生に向けてのアイディアを語り合い、今後の公共交通のあり方について学生も大人も一緒に考えたいとしている。サミットに参加する高校生は広島県内にとどまらず、岡山県の新見高校の生徒も参加し、これは広島県庄原市東城町から岡山県の新見高校に越境入学し、芸備線で新見高校に通学している生徒がいるためだという。
JR西日本の芸備線は、広島駅(広島県広島市)-備中神代駅(岡山県新見市)間の159.1kmを結ぶ路線であるが、JR西日本はこのうち輸送密度が特に低い備後庄原(広島県庄原市)-備中神代(岡山県新見市)間68.1kmの再構築協議を要請していた。しかし、広島県側から「広域的な視点から幅広い議論が行われるべき」との要望があったことから、広島-備中神代間の全区間が再構築協議の対象とされることになったことからその存廃の行方に注目が集まっている。
広島県三次市は、芸備線の中間部に位置し、広島駅からであれば三次駅まではおおむね1時間間隔で列車が運行されており、1時間半から2時間の所要時間で向かうことができる。広島県三次市では、2018年に三次駅と島根県の江津駅を結ぶJR三江線の廃止を経験。特に影響が大きかったのが沿線に住む高校生だったといい、それまで三江線を使って通学していた学生は、鉄道代替バスを通学には使わず保護者が学校まで送り迎えをする結果になったという。
こうしたことから、2023年12月には、沿線の三次高校の生徒でつくる「芸備線を盛り上げる会」のメンバー12人が芸備線対策協議会会長を務める三次市の福岡誠志市長を訪ね芸備線を活用したまちづくり策の提言を行うなど、高校生からの注目も高い。
「高校生集会実行委員会」の実行委員長を務める横川修さんは「このサミットによって、地域の皆さんが芸備線と地域の今後を考えるきっかけになれば」と話している。
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